…この子、
静かすぎる。
一緒に遊ぼうと、リビングに来たは良いものの、
見つめあうことしかできない…気まずい。
玄関の方から、メテヲさんがやってきた。
助かった、と思う。
ホッとしてる間に、
爽くんが彼の方を向いて言った。
メテヲの顔から血の気が引いていくような気がした。
爽くん、どうしたんだろう。
メテヲは突然黙り込んだ。
…え?え?
今、どういう状況?
私はまったく理解できなかった。
その会話を、
私はぽかんと口を開けたまま聞いていた。
2人は歯切れが悪そうにする。
…つまりほとんど確定だろう。
でも私も猫になっちゃったし、
iemonさんが幼児化してることには
あまり驚かないというか、
信憑性があるというか。
…というか、さっきの会話からすると、
iemonさんが子供になったのは
メテヲさんが何かしたから…?
メテヲは諦めたように言った。
iemonさんが幼児化してから2日経ったっけ…?
そろそろiemonさんは戻るってことかな。
爽くん、
話し方がiemonさんに
やたら似てるなぁと思ったら、
本当にiemonさんだったとは…
iemonは、小さな手で
スマホを取り出しながら言う。
そうだな…
iemonさんの言う通りだ。
男の娘と、猫化と、幼児化。
異質な3人組が、たわいもない話をしながら、のんびりと時間を過ごす。
午後3時。
玄関でチャイムが鳴る。
プールに行っていた人たちが帰ってきたようだ。
少しさっぱりした雰囲気を醸し出すプール組。
…数時間前、
私はiemonさんからのメールで、
メテヲさんと話し合ったことを伝えられた。
これはやはりメテヲさんの変化の薬によるもの。
そして、効果時間は2日から3日間。
明日にはiemonさんは元の姿に戻るだろうということだった。
あとで、爽くんが
そろそろ帰ることを伝えなきゃ。
料理担当のルカはリラックスしたような顔になる。
メテヲは渋々うなずいた。
そう言ってみぞれは
至って普通の扇風機を指した。
と言いながらSレイマリも扇風機に当たっている。
扇風機の前に立つ誰かが
じたばたと足をばたつかせると、
風が微妙にずれてみぞれの髪がふわっと舞った。











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!