第10話

第10話 異質な三人組
537
2025/07/25 08:00 更新
みぞれ
えぇっと…
…この子、
静かすぎる。

一緒に遊ぼうと、リビングに来たは良いものの、
見つめあうことしかできない…気まずい。
メテヲ
何やってんの~?
玄関の方から、メテヲさんがやってきた。
助かった、と思う。

ホッとしてる間に、
爽くんが彼の方を向いて言った。
iemon
メテヲ……さん、話がある
メテヲ
え、何…?
メテヲの顔から血の気が引いていくような気がした。

爽くん、どうしたんだろう。
iemon
俺がこうなったの…なんかやった?
メテヲ
メテヲは突然黙り込んだ。
メテヲ
…本人にバレてるんじゃ仕方ないか
iemon
もう、だと思ったよ。
心当たりがそれしかなかったし。
…え?え?


今、どういう状況?
私はまったく理解できなかった。

その会話を、
私はぽかんと口を開けたまま聞いていた。
みぞれ
…え、この子…iemon…にゃ?
iemon
あ、あー…
メテヲ
いや、まぁその…
2人は歯切れが悪そうにする。

…つまりほとんど確定だろう。
みぞれ
嘘にゃ…
でも私も猫になっちゃったし、
iemonさんが幼児化してることには
あまり驚かないというか、
信憑性があるというか。



…というか、さっきの会話からすると、
iemonさんが子供になったのは
メテヲさんが何かしたから…?
メテヲ
…ちなみに俺は
みぞれさんの猫化は知らない
メテヲは諦めたように言った。
メテヲ
多分、俺が作った変化の薬だと思うけど。
みぞれ
すごいもの作るにゃ…メテヲさん
iemon
…メテヲ、
薬の効果期間はどれぐらいだ?
メテヲ
あぁ~、
人によるけど、
2日から3日間。
iemonさんが幼児化してから2日経ったっけ…?
そろそろiemonさんは戻るってことかな。


爽くん、
話し方がiemonさんに
やたら似てるなぁと思ったら、
本当にiemonさんだったとは…
みぞれ
…じゃあ、
私はあと2日間ぐらいってことかにゃ?
メテヲ
そういうことになる
iemon
俺はせっかくなら楽しんだ方がいいと思う
iemonは、小さな手で
スマホを取り出しながら言う。

そうだな…
iemonさんの言う通りだ。


男の娘と、猫化と、幼児化。
異質な3人組が、たわいもない話をしながら、のんびりと時間を過ごす。
午後3時。
玄関でチャイムが鳴る。

プールに行っていた人たちが帰ってきたようだ。
メテヲ
開けるよ~
ルカ
ただいま~!
少しさっぱりした雰囲気を醸し出すプール組。
めめんともり
…とりあえず、
早いですけどプール組は
優先的に風呂入っちゃいましょう
茶子
あ、ありがとう!
…数時間前、
私はiemonさんからのメールで、
メテヲさんと話し合ったことを伝えられた。

これはやはりメテヲさんの変化の薬によるもの。
そして、効果時間は2日から3日間。

明日にはiemonさんは元の姿に戻るだろうということだった。


あとで、爽くんが
そろそろ帰ることを伝えなきゃ。
めめんともり
私とメテヲさんがご飯作るので…
ゆっくり入っちゃって
ルカ
助かるわ~!
メテヲ
あー…あぁ。
料理担当のルカはリラックスしたような顔になる。
メテヲは渋々うなずいた。
Latte
えー、もうちょっと涼んでからでいい~?
みぞれ
なら、そこの扇風機使ってにゃ
そう言ってみぞれは
至って普通の扇風機を指した。
ガンマス
汗とか流すために風呂入るのに
乾いちゃったらダメじゃないか…?
ウパパロン
俺も涼みたい!
Latte
ダメ~
ここ、あたしの特等席だから~
Sレイマリ
Latte~そんなに意地悪すんなって!
と言いながらSレイマリも扇風機に当たっている。
メテヲ
…これ夕飯までにプール組全員入り終わるか?
めめんともり
まぁ…全員にまわるでしょう
めめんともり
私たちは夕飯後ゆっくり浸かりましょう
iemon
みぞれ
そうにゃ。
扇風機の前に立つ誰かが
じたばたと足をばたつかせると、
風が微妙にずれてみぞれの髪がふわっと舞った。

プリ小説オーディオドラマ