第8話

第1章 おまじない②
380
2024/01/09 22:00
長らくお待たせしてすみません💦

お気に入りが増えていてびっくりです‼️

それでは本編へどうぞ!
夕食を済ませ、あなたの下の名前は清霞と揃って手を合わせる。
久堂清霞
久堂清霞
ごちそうさま
(なまえ)
あなた
ごちそうさまでした
1年間繰り返してきた清霞との食事の時間は、あなたの下の名前にとって、何よりも安らぐものだ。

そこであなたの下の名前はふと、食事中に言いそびれていたことを思い出した。
(なまえ)
あなた
だ……旦那さま
久堂清霞
久堂清霞
どうした?
葉月に昼間言われたことが脳裏をかすめ、つい不自然な呼びかけになってしまう。

清霞も、そこはかとなく怪訝な表情をしていた。
(なまえ)
あなた
(お義姉さんの呪いだわ)
いきなり名前で呼べるはずがないけれど、一瞬、迷いが生まれる。

そのせいで、あなたの下の名前は清霞を呼ぶたびに挙動不審になってしまい、話しかけるのを少し、躊躇するようになっていた。
(なまえ)
あなた
ええと、明日お義姉さんと出かけてきます
慌ててごまかすように、あなたの下の名前は早口で清霞に告げる。

ちなみに、これは嘘ではなく、もともと言おうとしていた用件である。
久堂清霞
久堂清霞
どこへだ
清霞が少し驚いたように視線を動かし、ついで、眉をひそめた。

思っていたよりも、あまり好意的とは言えない彼の反応に、あなたの下の名前はドギマギしてしまう。

何か怒らせるようなことをしただろうか、と一瞬思うけれども、よくよく見れば、これは怒っている雰囲気ではない。

心を落ち着かせ、あなたの下の名前は平静を保って答える。
(なまえ)
あなた
塩瀬さんと言う方のお宅で、外国から料理人を招いた、お料理の勉強会が開かれるそうです。そこへお義姉さんに誘われて
久堂清霞
久堂清霞
ああ、塩瀬家か。……それならまあ
若干、不服げに清霞は息を吐いた。葉月と付き合いのある家だ、清霞も当然知っていたのだろう。どうやら納得してもらえたようだった。

やはり、ただあなたの下の名前のことを心配しただけだったらしい。
(なまえ)
あなた
(このまま私のおかしな呼びかけのことを流していただければいいけれど)
名前を呼べなくて葛藤している、なんて、本人に向かってとても正直には説明できない。
(なまえ)
あなた
お昼過ぎには帰って来られますから。きちんとお勉強して、旦那さまには今までとはひと味違うお料理を出せるよう、がんばります
久堂清霞
久堂清霞
今のままでも、まったく不満はないんだが
それに、と清霞は複雑そうな目をこちらによこす。
久堂清霞
久堂清霞
姉と料理だなどと、正気か?
あなたの下の名前は思わず言葉に詰まってしまった。

彼の懸念はもっともだ。そう、葉月は料理が大の苦手。

もはや苦手という範疇を超え、決して料理をできないよう、料理に関わる技能がすべてを神に削ぎ落とされでもしたかのごとく、とんでもない腕前の持ち主である。

あなたの下の名前もしっかりとその様を目の当たりにしたわけではないが、片鱗なら見たことがある。
(なまえ)
あなた
その、料理人の方が解説をしながら手本を見せてくれるそうなので、見ているだけなら平気だと……思います。た、多分
葉月には悪いけれど、つい語彙がが弱々しくなってしまう。
久堂清霞
久堂清霞
さすがにあの姉でも、視線だけで料理を失敗させる異能は持たないか
湯のみと急須を乗せた盆をもち、あなたの下の名前が居間へ戻ると、清霞は何やら、帳面を開いて眺めている。
変なとこで切ってすみません💦

今週中にまた1話更新しますので、お待ちください!










ちなみに次回は……



























ドッキドキな展開が…😚🥰😍

お楽しみに✨

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