長らくお待たせしてすみません💦
お気に入りが増えていてびっくりです‼️
それでは本編へどうぞ!
夕食を済ませ、あなたの下の名前は清霞と揃って手を合わせる。
1年間繰り返してきた清霞との食事の時間は、あなたの下の名前にとって、何よりも安らぐものだ。
そこであなたの下の名前はふと、食事中に言いそびれていたことを思い出した。
葉月に昼間言われたことが脳裏をかすめ、つい不自然な呼びかけになってしまう。
清霞も、そこはかとなく怪訝な表情をしていた。
いきなり名前で呼べるはずがないけれど、一瞬、迷いが生まれる。
そのせいで、あなたの下の名前は清霞を呼ぶたびに挙動不審になってしまい、話しかけるのを少し、躊躇するようになっていた。
慌ててごまかすように、あなたの下の名前は早口で清霞に告げる。
ちなみに、これは嘘ではなく、もともと言おうとしていた用件である。
清霞が少し驚いたように視線を動かし、ついで、眉をひそめた。
思っていたよりも、あまり好意的とは言えない彼の反応に、あなたの下の名前はドギマギしてしまう。
何か怒らせるようなことをしただろうか、と一瞬思うけれども、よくよく見れば、これは怒っている雰囲気ではない。
心を落ち着かせ、あなたの下の名前は平静を保って答える。
若干、不服げに清霞は息を吐いた。葉月と付き合いのある家だ、清霞も当然知っていたのだろう。どうやら納得してもらえたようだった。
やはり、ただあなたの下の名前のことを心配しただけだったらしい。
名前を呼べなくて葛藤している、なんて、本人に向かってとても正直には説明できない。
それに、と清霞は複雑そうな目をこちらによこす。
あなたの下の名前は思わず言葉に詰まってしまった。
彼の懸念はもっともだ。そう、葉月は料理が大の苦手。
もはや苦手という範疇を超え、決して料理をできないよう、料理に関わる技能がすべてを神に削ぎ落とされでもしたかのごとく、とんでもない腕前の持ち主である。
あなたの下の名前もしっかりとその様を目の当たりにしたわけではないが、片鱗なら見たことがある。
葉月には悪いけれど、つい語彙がが弱々しくなってしまう。
湯のみと急須を乗せた盆をもち、あなたの下の名前が居間へ戻ると、清霞は何やら、帳面を開いて眺めている。
変なとこで切ってすみません💦
今週中にまた1話更新しますので、お待ちください!
ちなみに次回は……
ドッキドキな展開が…😚🥰😍
お楽しみに✨
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。