そう話せば君は少し顔を顰める
君は鬼じゃないから俺が死ぬまでそばにいるって言葉を信じきれないんだよね。
俺は鬼で、気まぐれな生き物。
でもね、嘘をつくにしても死ぬまでなんて言わないよ。
言うとしたら…そうだね、ずっととか曖昧な表現をするかな。
それは叶わぬ願いだけど、君の一生を見届けることは出来る
夜のみの逢瀬だけれど、君を愛することが出来るならばそれで十分だよ
こうして制限が出来てしまったのは俺の心の弱さのせいだから。
同じ道を歩めなくても危険から守るつもりだった。
けど、君は俺を見つけて愛してくれた
だから少しのわがままを言わせて
さあ、今夜はどんな夢を見たい?
私の知らない楽しい場所で魘夢とデートする夢!
ふふ、君はずっと俺とデートしたがるねえ
だって夢でしか国を渡れないもの!でも魘夢が好きなところって言うと全部汽車になるよね
汽車は素晴らしいからね、造形からして……
あーもうこうなると話長いんだから…………
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。