第74話

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2025/10/07 09:00 更新


咆哮とともに呪霊が突進してくる。





あなたは踏み込み、刀を閃かせる。





肩口を切り裂き、後退する間もなく身を翻す。





巨腕がすぐさま迫るが地を蹴って空中をへと逃れた。

釘崎野薔薇
あなた!


背後に釘崎の釘が飛ぶ。





あなたの斬撃に合わせ、呪霊の関節へと釘が突き刺さる。






硬直の隙にあなたは着地と同時に斬り上げ、呪霊の顎を切り裂いた。

あなた
..........


無言のまま動き続けるあなた。





その肩の動き、足の踏み込みが釘崎への合図だった。





呪霊の膨れ上がった左腕が降りぬかれる。





あなたは刀で受け流し、すかさず脇腹へ突きを入れた。





表面は硬い。だが貫いた刃先から呪力が浸透していく。

呪霊
ガアアア……!


釘崎はそれを見逃さない。藁人形を掲げ、釘を撃ち込む。





衝撃が呪霊の内側から走る。呻き声。





だが二級のしぶとさは凄まじい。





今度は背から黒い触手のような呪力を伸ばし、あなたを押し潰そうとする。





しかしそんなことでは及ばぬあなたは身を沈め、回転しながら斬り払った。





触手が宙に舞い、地面に落ちる。





切り裂かれた瞬間、釘崎の鋭い鉄槌が重なった。

釘崎野薔薇
芻霊呪法すうれいじゅほう
釘崎野薔薇
__________共鳴ともなり!!


呪霊が再び硬直し、絶好の隙が生まれる。





あなたは走る。





疾風のように駆け、刀を逆手に握り直し、腹部へ深く突き立てた。





呪霊の体内に走る震動。





幼い日の記憶がよぎる。





声をかけられることもなく、家族の笑顔に混ざることもなかった。





約十年分の沈黙が、刃を握る腕に重なっていた。





釘崎の声が轟く。

釘崎野薔薇
芻霊呪法、かんざし


爆ぜる呪力。





内部から引き裂かれた呪霊の悲鳴が、廃墟を震わせた。





あなたは刃を振り抜き、最後の抵抗を断ち切る。





瘴気が弾け、呪霊は崩れ落ちた。











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