暖かい。
一定のテンポで優しく叩かれる背中。
心地よくて、いつまでもそうして欲しいと思ってしまうくらいだった。
俺はそっとつぶっていた目を開いた。
目をひらけば、目の前に優しく微笑んでいる電気がいた。
昨日の夜全然寝れねーって思ってたのに、今日起きたらぐっすりだよ。
電気に感謝だな。
俺は素直に感謝を伝えた。
...だけだけど、電気は何故か顔を赤くして焦ったように反応してた。
ん?なんか変なことしちゃったかな?
と言って電気は俺のベッドから降りて、フラフラとした足どりでドアへ向かっていた。
えちょ、俺より電気の方がフラフラじゃねぇか。
俺はすぐに個性を出して、電気の背中を支えることに成功した。
もはやなんで焦ってんのかさっぱりわかんねぇ。
ふらついた足どりだったからすげぇ心配したけど、体調悪くねぇのか?
そして電気はパタンとドアを閉めて、俺の部屋から出ていった。
俺は心の中で電気がそんなことを思ってるなんて知るわけが無い。
電気が出ていってから放心状態だった俺は、まず個性をしまってベッドから降りた。
そして洗面台に向かえば、ほとんどの女子は起きていた。
お茶子と梅雨ちゃんから声をかけられて、俺は元気よく返事をする。
お茶子は昨日の夜は会わなかったけど、梅雨ちゃんからでも聞いたのかな。
そのまま顔を洗って寝癖直して1階へ向かった。
すると朝食の準備をしていた鋭児郎にあった。
鋭児郎はニカッと爽やかな笑顔を作って笑って見せた。
やーっぱり派閥って落ち着くな。
そして鋭児郎と一緒に朝ごはんの準備をして、何となく隣に座った。
鋭児郎から話しかけられた時、俺は一瞬あいつが頭をよぎった。
昨日のことを思い出すとあいつがチラつくのはほんと嫌だわ。
もぐもぐと咀嚼を繰り返していれば、隣に勝己が座ってきた。
口にご飯を含みながら喋れば、勝己はべしっとおでこにデコピンしてきた。
いや頭やってんのにデコピンされんのはいてぇよ。
俺は若干悶絶して、勝己をムッと睨んでやった。
なんか勝己がこーやってわちゃわちゃしてくれんのなんか久々かも。
あーーーースパルタ授業受けてたからか!
まあ楽しいならなんでもいいや!!
俺はまた朝食にかぶりついた。













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。