第14話

消したい過去②
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2023/12/25 05:00
阿部side



とりあえず部屋に運んだ。




皆それぞれ遊んでたけど手につかず、ラウの部屋で起きるのを待った




鎮静のかかったラウはもう起きないのかって思うくらい力が抜けてる




揺すっても全く起きない


Shota.(21)
亮平、鎮静かかってるだけだから
……あと30分くらいしたら起きるよ
Ryohei.(19)
……うん、……
Daisuke.(17)
ふっかさん?
Tatsuya.(23)
ん?
Daisuke.(17)
ラウが入ってくる時さなんか聞いてなかったの?
Tatsuya.(23)
えっと……
劣悪な環境で育って
父親が母親のことを刺殺。
父親は自害。で、その場にいたのがラウ……
Shota.(21)
その凶器がアイスピックみたいな鋭利なもの説が濃厚だな……
Koji.(15)
恐らく……
Ren.(12)
こんな大きなパニック初めて……
Hikaru.(23)
【蓮、頭痛いとかない?】
Ren.(12)
うん
Ryota.(21)
ラウが入って来た時さ、痩せこけてたよね……、?
Tatsuya.(23)
うん、、
まともな飯も食べれなかったんだろうな……
Shota.(21)
こんな幼いのに……


















Raul.(16)
……ん、……
Tatsuya.(23)
ラウ?
Raul.(16)
んツ……、、
Tatsuya.(23)
分かる?
Raul.(16)
……ぅん……



ラウは体を起こして周りにいる皆を見渡した



Raul.(16)
……あ、……
Tatsuya.(23)
さっきパニック起こしちゃって
痛いとこない?
Raul.(16)
うん、……ごめんなさい……
Tatsuya.(23)
ううん、大丈夫
Shota.(21)
ラウ、この人わかる?


しょっぴーが舘さんのことを指した


Raul.(16)
うん、舘さん
Shota.(21)
好き?
Raul.(16)
うん、
Ryota.(21)
……ごめんね……ラウ……、
Raul.(16)
え、?………………あ、……



今日あったことを全部思い出したラウ




Ryohei.(19)
……ラウ、ベッド乗るね?
Raul.(16)
ぅん、……



ラウのベッドに座って壁にもたれて




手を広げた

Ryohei.(19)
ラウ、ギュってしていい?
Raul.(16)
ん、……



Ryohei.(19)
ラウもクッション持ってて?


少しでもラウに安心してもらいたいそんな思いだけで




体が勝手に動いた

Raul.(16)
……ごめんなさい……だてさん……
だてさんの……せいじゃないから……
Ryota.(21)
ううん
ラウのせいでもない、怖かったよね……
Raul.(16)
だてさんが……そうじゃないって、、
分かってるのに……
抑えること……出来なかった……
Ryota.(21)
ううん、俺だってあるよ
そういうこと
Ryohei.(19)
俺だってある。ラウだけじゃない
Daisuke.(17)
俺たちはずっとラウの味方だから
Raul.(16)
……うん……、
Daisuke.(17)
何があったってラウの事手放したりしない
辛いことがあったら皆で支えたい。
……ラウを苦しめてるものをみんなで共有したい
Raul.(16)
……ッ……


抱きしめてる身体が震えてるのがわかった。


Ryohei.(19)
大丈夫
また苦しくなっちゃって暴れちゃっても
俺らが離れることは無い
それより、ひとりで抱えてひとりで辛くなっちゃう方が辛いな、、、
Raul.(16)
……ハァハァ、、ハァハァハァハァ……
Ryohei.(19)
ラウ?聞こえる?


荒く呼吸をしながら頷くラウ


Ryohei.(19)
大丈夫
目の前見て?みんな居るよ?
手繋いでてもらう?
落ち着かないラウの手を康二とだてさんが握った



Koji.(15)
大丈夫ラウ
Ryota.(21)
皆居なくなったりしないよ
Raul.(16)
はぁ、はぁ、はぁ、


荒い呼吸をしながらも落ち着いてきた

Ryohei.(19)
ゆっくりでいいからお話、できる?
Raul.(16)
はぁ、……はぁ、……ぅん、




俺たちは初めて本人の口から過去を聞いた




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