シーンと静まり返るリビング……そっか、今日はお母さんは出張でいないのか……
頭の中でぐるぐると優の声が回る
どうしよ……学校は怖いし……でも、あんなに頼まれた
し……なつくんとまた話がしたいし……なつくんを支え
たい…………
不意に、昨日涙を目に溜めたなつくんの顔がフラッシュバックする
よし
行こう……
シュッ
パチンッ
何年ぶりだろう??制服に袖を通すのは……もう通すこともないと思っていたのに……
フゥ……
ガチャッ
トントンッ
ちょっと早かったかな……?
キギーッ
校門はまだ開いておらず、完全手動式だ
トントンッ
確か……なつくんのクラスは……
ここだ……1年B組……
「1年B組」
ゴシック体の文字が、ゆらゆら揺れて今にも壊れそうだった
ガラガラッ
窓際の席で1人、窓の外を見つめボーッとしていたなつくんがこちらに首を動かし見つめる
嫌な予感がした……その勘が間違って入れば良かったのだが、そんな都合のいいことはなく……
ポロッ
なつの手を引き、自分の心臓に当てる
トックン……トックン……
ポロッポロッ
知らぬ間に涙がこぼれ落ち止まらなくなる
大丈夫……
僕は君に逢えたから……
君がいるから、今日も僕は生きる……
明日から君がいるから……僕はもう大丈夫















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。