第8話

第6話 桜咲く日に
934
2022/04/17 16:16 更新




 No , side



 あの後、
 少女を普段自分が使っているベットに寝かせ、

 自分は念のためルンバと掃除機と共に
 購入していた叩きをつかい、
 別室ですやすやと眠る彼女を起こさないよう
 十分注意を払いつつ急いで掃除を開始した。

 まさか、こんなに直ぐに
 役に立つとは想像もしなかったが……


 
 適当に埃を払った後は、
 疲れからかそのまま寝てしまった……
ハルヤ
それにしても、
随分寝てしまったようだな…
 電気がついていない状態でも
 部屋を見渡せるほどには、
 もう日が登ってしまっているらしい…


 
 
 ん?そういえば、なんでオレは
 ソファーに寝ることになったんだ?

 朝に弱いオレは、原因を突き止めるべく
 回らない頭を必死に働かせる……

 

 そしてむくりと起き上がってから
 漸く昨夜のことを思い出す…
ハルヤ
そういえば、アイツは…??
確かベットに寝かせたはずっ…!
 そこでオレはとある違和感に気がついた。



 そういえば適当に埃を払った後は、
 毛布も掛けず寝てしまった……はずなんだが、





 朝目が覚めたら、自分の体に
 そっと毛布が掛けられていたのだ_____
ハルヤ
これは…、、
アイツに掛けた毛布じゃ?
何故オレに………
ハルヤ
それに何だか…
何となくだが、部屋が綺麗に…??
???
気がつきましたか…?

 突然の出来事に、オレは突発的に
 勢い良く振り返ると声の正体と目が合う……
少女
ご、ごめんなさい……💦
急に声をかけたら誰だって
びっくりしちゃいますよね、、

 あはは…と小さく笑う彼女は、


 
 血管の浮くような透き通る肌。

 細い手足はすらりと長く、
 それでいて均整がとれている。

 なだらかな撫で肩にかかるのは、美しく艶々とした
 滑らかな至極色・濃色とも取れる紫紺色の髪。
 所々に真紅色が散らばっていて秀麗だ…

 ほんのりとした肉づきの良い頬、
 丸い顎から格好の良い首筋、
 形の良い桜色の唇

 何より印象的なのは、切れ長のぱっちりとした瞳
 少しの濁りも無く不自然な程に澄んだ
 その金色の瞳からは何の邪心も虚飾も感じない……
 


 内側から美が滲み出ているようだ。
 それは全くと言っていい程引っ掛かりの無い美しさ

 彼女はまるで神様が美しくこしらえた人形のような
 端整な外見をしていた。

 清楚・楚々・奥床しい・婉容
 淑やか・たおやか・端麗・艶やか・優雅
 
 美しさを例える全ての言葉は彼女の為に
 存在しているとしか感じられない程に。


 まぁ、詰まる所…
 この上無くドストライク、だった。

 


 暗がりで気づかなかったがとても美しい少女だ_____



 いや、そうではなくて……
ハルヤ
えっと…
少女
このお家すっごく広いですよね!
掃除するの時間かかっちゃいました…💦
ハルヤ
……
(声すらも美しいのだな、、)
少女
あ、あの……?
勝手に触っちゃってごめん、なさい…?
ハルヤ
(つい、ボーッとしてしまった…)
……君、名前は?
少女
…、、

 名前を聞いても、困り果てた様子で
 少女は答えようとしない。



 いや様子を見るに、もしかして……

ハルヤ
自分の名前が、分からないのか?
少女
ごめんなさい…
何も思い出せなくて、、
ハルヤ
そうか、、

 こういう時、人間はどうする…?
 交番に届ける??

 いや…名前も分からないんじゃ
 調べようがない……
ハルヤ
とりあえず、少し歩く……
辛かったら言ってくれ、
いつでも俺が支えてやる、
少女
ありがとう、、
でも何処に行くの…?
ハルヤ
こういうことは
オレよりも適任がいるんだ…

 ーーーーーーーーーーーーーーーーー
 ーーーーーーーーーーーー
 ーーーーーーー
 ーー



 
 一方その頃、
 


 オカルト研究同好会として今日も活動していた
 ナツメ達4人の元に2人の来訪者が現れた。

 それも『邪魔するぜー!』と声をあげながら。
全員
この声は…!
エンマ
よっ!元気でやってるか?
カイラ
邪魔する、緊急だ。お前達に少々
話さなければならない事ができてな
全員
エンマ様!?カイラ様!?
アヤメ
こ、こんにちは…?
アキノリ
いつもお世話になってます…?
トウマ
えー…、話さなければ
ならない事っていうのは…?
 真剣な顔つきの2人を見て、
 余程深刻な状態だと察するのは容易だった_____
ナツメ
緊急なんですよね…?
本題をお願いします!
カイラ
嗚呼、そうさせて貰う。
近頃人間界で、とある本の存在が
注目されているらしいな……
エンマ
ええっと…?
"禁怪の黙示録"だったか?
全員
それって……
 「この本ですか?」と、この前
 トウマの家で発見した禁怪の黙示録を掲げた。
エンマ
嗚呼、それだ!それ!
カイラ
それは一体何処で見つけた?
 切羽詰まった様子で問いただすカイラ様の
 焦り具合は普段の余裕からは感じ取れない……

 部室内には緊迫とした空気で満ちていた_____
トウマ
何処も何も…僕の家の書斎ですけど、、
カイラ
では次の質問だ……
それはどう見つけた?
ナツメ
どうって……トウマが
幻魔義経を憑依させて、、
アヤメ
あっ!妖気を辿った…!

 思い出したかのように突然声をあげたアヤメ。
カイラ
それは本当か…!?
エンマ
やっぱ、本当だったらしいな…
アキノリ
全く話についていけないんだけど…
ナツメ
右に同じく…
カイラ
順を追って説明する、
今回はお前達の力も借りたいしな…
エンマ
まず、オレ達の中で
分かっていることは二つある…
それは、、
トウマ
禁怪の黙示録の作者である
ゆうらぎさんは人ではない……
エンマ
その通りだ、、
アキノリ
どういうことだ…??
アヤメ
よく考えて……私達は、
義経さんの力を借りて
その本を見つけたの。
本を見つけたのは妖気を辿った後、、
ナツメ
それってつまり……
アキノリ
人間じゃないってことか??
でもそれを言ったら俺やアヤメさんも
妖術使いで妖気を使うだろ?
トウマ
アヤメさんもアキノリも
妖気を利用しているだけで
自ら発している訳じゃないんだよ…
ナツメ
つまり、この本を書いたのは
とある妖怪ってことね…?
エンマ
そういう訳でも
無いんだなー、これが。
カイラ
お前達はまだ知らないのだろう…
単に"妖怪"といっても種類がある、
アキノリ
種類…??
エンマ
それを今からオレ達が_____
…カイラ!何か来るぞっ!
カイラ
分かっている…っ!
総員、臨戦態勢!!

 ガタガタガタッ…!

 不気味な音を立てながら、
 部室の扉が開けられようとしている。

 ナツメ達は戸惑いながらも、
 直ぐに戦えるようにウォッチに手を掛けたが_____



ハルヤ
終業式ぶりだな、
部室は久しぶりだ…
トウマ
…ハルヤくん!?
 部室に入ってきたのは、
 最近休みがちだった酒呑ハルヤだった…
アキノリ
ハルヤじゃねぇかっ!
今日は顔色良さそうだな!

 そう言ってアキノリは
 ハルヤもとい酒呑童子に近づこうと
 足を踏み出したが______

カイラ
油断するな!!!
酒呑童子其処を退け…!
エンマ
…後ろに居る奴の顔を
見せてくれないか、、?

 カイラとエンマの圧に負け、
 ハルヤが渋々横にずれると
 少女の顔が明らかになる_____
少女
ふふっ…

 そう妖艶に微笑んだ彼女は
 それはそれは美しい翡翠色の瞳をしていた_____
少女
こんにちわ、皆さん…?









 to be continued...



プリ小説オーディオドラマ