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第24話

Birthdayと衝撃の事実
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2024/05/27 15:18
辰哉 side
深澤辰哉
は?誕生日??
あなた

うん、来週の日曜日。

ちゃちゃちゃ!!!

ちょーーーーーーっと待って???
俺、初めて聞いたんだけど?


彼女、あなたちゃんとは付き合い始めて、確かにまだ1ヶ月と少しとかだけど…。
でも、誕生日知らないとか…そんなことある?
深澤辰哉
なぁんで言って来ないかなぁ…
あなた

言うタイミングを逃してたって言うか?

深澤辰哉
言おうとして忘れてたっていうか?
あなた

そうそう、よく分かったね。

クスクスと笑った彼女はじゃあね、なんて言って踵を返して駅へ向かおうとする。

いやいや!
ちょーーーっと待ってって!!

このまま帰らせるわけねーっしょ!?
深澤辰哉
待って!
あなた

ん?

深澤辰哉
何がいい?
あなた

何が…?

深澤辰哉
プレゼント!
うーーん…としばらく考えた後に、何かを思いついたのか、イタズラな目をこちらに向けてきた。

あの目は……何かとんでもない無茶振りをされるって、俺の本能が叫んでる。
あなた

じゃあ、辰哉が私のことを考えて選んで?

深澤辰哉
えぇ………
俺がそういうの、苦手ってわかってるはずなのに、あなたちゃんもよく言うよね…

でも俺はこの笑みに弱い。
深澤辰哉
わぁーーったよ。
あなた

やった。

って言っちまったとはいえ、どーすんのさ。
舘さんみたいに花をプレゼントするキャラでもねぇし、美味いもん食いに行こっか?じゃ、いつもと変わんねーだろ…。

宮館涼太
ふっか、もしかして
なんか困ってる?
深澤辰哉
おーーーん…彼女の誕生日をね?
昨日知ったんだけどさ。
宮館涼太
もしかしてすぐ近くだったとか?
深澤辰哉
舘さん…エスパー?
舘さん特有のニヤリとした笑みを浮かべながら隣に座ると、俺の肩にポンっと手を置いた。
ほぉんと、なんでこの人にはわかっちゃうかなぁ…。


てか、この笑顔、誰かに似てんだよなぁ…
深澤辰哉
でさぁ?
誕生日プレゼント、何がいい?
って聞いたら自分で考えてって
宮館涼太
なぁるほどねぇ
顎に手を当てて何かを真剣に考えているように見える舘さんだけど、多分頭の中にはバラの花束でいっぱいなんだろうな…。
宮館涼太
バラの花束とかどう?
深澤辰哉
言うと思ったわ!わら
いたずらに笑う舘さんに昨日のあなたがちょっとだけ重なって、なんか怒るに怒れなくなって、なんだこれ。
憎めないけどちょっと腹が立ったから、何かいい案ない?って聞いたらWebページを見せてくれた。


『女性が喜ぶプレゼント』

深澤辰哉
この型にはまる子だったら
いいんだけどねぇ…
宮館涼太
大人しい感じじゃなかったよね。
深澤辰哉
そうそう、どっちかっていうと元気!
ってかんじの。
だったら、と言って見せてくれたのは帽子のブランドのサイトでキャップからニット帽までシンプルなデザインから可愛いもの、かっこいいものまでさまざまに取り揃えられていた。
宮館涼太
こっちの方がっぽいかも?
深澤辰哉
え、これいいじゃん!
宮館涼太
帽子、よくかぶってる
イメージあるからさ
ん??
よくかぶってるイメージ…。

俺、彼女の話ここでしたっけ?
少なくとも舘さんにはしてない気が…。
宮館涼太
いつも妹がお世話になってます
そう言って舘さんの携帯に映っていたのは俺の彼女と、舘さんのツーショット…、似てるって思ってたのは単なる偶然じゃなくてそういうこと??
深澤辰哉
え????
宮館涼太
俺もマジかって思ったけどね?
面白いから黙ってた。
信じらんねえけど見れば見るほどにうわ兄妹じゃんってなるし、何よりあなたちゃんもたぶん面白そうだから黙ってたってことだよね??
深澤辰哉
やられたわ…。
宮館涼太
頑張れ?ふっか。
余裕な顔して微笑む舘さんに、少しでもぎゃふんと言わせたくて、あと一週間後に迫った彼女の誕生日プレゼントを、本気で選ぼうと決意した。
雪華の誕生日まであと一週間ということで勝手にバースデーカウントダウンします!(笑)
短編集を一日ずつ更新していこうという無謀かつ、需要が自分にしかないことをやろうとしています。

雪華のわがままにお付き合いいただければなーと思います(笑)
ふっかさんと一緒に住みたい人はこれ見てちょ!
割と面白い作品になってる…はず。
ぜひ読んでもらえると嬉しいです!

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