第12話

Episode.11
122
2025/12/20 08:00 更新
僕は昔から、あまり感情を表に出してこなかった

出さないと言っても、普通の人と同じように
笑ったり、泣いたり、怒ったりはしていた

ただ単純に、頻繁に出すことがなかったってだけ

でも、ある日を境に、それが出来なくなった__

…"出来なくなった"より"しなくなった"の方が
正しいかもしれない

僕は、感情を出すことを禁止した
自分の意思で。自ら
そうなったのは、今から8年前。僕が小学3年生のとき

その頃の僕も相変わらず感情をあまり
出さなかったけど

唯一、友達になろうって声をかけてくれた子がいた

その子の名前は"優くん"

名前の通り誰にでも優しくて、穏やかな雰囲気を持ってるけど頼もしい1面を持ってる子
pyn
…優くん。今日、一緒に
帰りたいんだけど、いい?
優(ユウ)
もちろん!一緒に帰ろっ!
優くんには他にも友達がいたから、その子たちと
帰りたかったりしないのかな?ってこの時は思った

__だから、1回聞いてみたの。そしたら
優(ユウ)
別にいいかな〜
優(ユウ)
僕はピヤノくんと帰りたいんだ!
優(ユウ)
だから、気にしなくて大丈夫だよ( *´꒳`*)
そう言ってくれて、顔には表せなかったけど
ちょっと嬉しかった

ちゃんと、友達として見てくれてる気がして__

認めてくれてる気がして__




…でも、そんな平和も、長くは続かなかった
事件が起きたのは、3ヶ月くらい過ぎた頃

その日は休日で僕と優くんは公園に遊びに来てた

久しぶりに誰かと一緒に遊んで、
しかも大事な友達と遊べて、とても楽しかったんだ

だから、少し笑顔をこぼしてみた。そしたら__
pyn
ゆう…くん…ッ?
優(ユウ)
………。
帰り道。優くんは交通事故で死んでしまった

周りにいた人が色々してたけど、そんなの視界の
端にも映らなくて

どんどん冷えて固まっていく優くんの体を見つめる
ことしかできなかった
pyn
………。
ふと気がつくと、僕は部屋にいた

どうやって家に帰ったのか、帰ったあと何をしたのか

頑張って思い出そうとしたけど、無理だった

思い出そうとすればするほど蘇る公園での光景

それを親に話したかどうか分かんなかったが
涙ぐんでいたから恐らく話したのだろう
pyn
(…ボクの、せいで…)
"僕のせいで優くんは死んだ"

"僕がちゃんとしてなかったから"

僕が…ぼくが…ボクが…

そんな考えばっか頭を巡って、次第に真っ白になって何も考えられなくなった




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