その日の夜__。
私は自分で作ったパスタを1人で食べていた。
父は夜遅くまで働いているのでほとんど一人暮らしの感覚だ。
まぁ、お金は貰ってるけど。
抑えきれない感情だったとしてもミクちゃんに悪いことをしたのには変わりない。
明日謝ろ。
そんなことを考えながら黙々とパスタを食べていった。
………やっぱり1人は寂しい。
ふと思ってしまった。
私があんなことしなかったら今頃お母さんはここに………。
けれど、やっぱり夢を諦めてしまった事実、そのせいでお母さんが死んでしまった事実。
後悔が残ってしまっているのも事実。
ねぇお母さん、なんで嘘をついたの?
練習をすれば未来が変わるとでも思ったのかな?
そんな簡単に未来が変わるわけないのに………。
お母さんはあの時………どんな未来を見たの?
知らない間にお母さんの部屋に来ていた。
机の上にあるのは水晶玉。
心理学の本や電球などは汚れてきているが、水晶玉だけはいつまでも綺麗。
私は椅子に座った。
自分自身で確かめよう。
いつもお母さんが占っているのを隣で見ていたから、なんとなくだけどやり方は分かる。
私は水晶玉に手をのせた。
暫く願い続けたが、水晶玉に変化はない。
と思ったその時、
水晶玉が光出した。
とても印象的だったからはっきり覚えている。
小さい頃見た光と全く同じだ。
その光の中に映し出されたのは__。
キラキラしたステージ。
お客さんはみんな笑顔だ。
ステージの上では誰かが踊って歌っている。
けれど、それは私じゃなくて__。
間違いない。
今より少し大人びているけど、この特徴的な髪色と顔は絶対にミクだ。
才能はあるけど!!!!!
誰よりも努力した私よりも!!!!!!
努力も何にもしてないミクが!?
勇気の一歩も踏み出せないあいつが……!!!!!!
こんな甘くて厳しい世の中でいいの!?
……赦せない…!!!
次の日から、私はミクを虐めた。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。