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第1話

第1章 秋の日
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2021/12/07 15:56 更新
第1章  秋の日

少し肌寒い秋の日…
俺は、雛がいる北海道へとやってきた。

(また怒られるんだろうな…笑)

次来る時は連絡してと言われていたが
連絡をせずにやってきたのだ。

(びっくりさせたいんだよな…)

そんな悪戯心を持ちながら大学前で雛を待つ。


遡ること、五月。
姉である夏樹と雛の兄、優との結婚式が行われた。
その帰り道、雛の大学の友人である人に彼氏と間違えられ、戸惑う雛は

「彼氏だよ!」

と、答えた。
俺が、「いいのか?」と聞くと
「虎太郎がいいの!」って雛は答えた。

しっかりとした告白は出来なかったものの、俺ららしいなと思い、雛と"幼なじみ"よりも近い関係が始まった。

夏には、雛が帰ってきて、少し遠出をして旅行に行ったりと夏を満喫した。

(これから先今まで以上の思い出が出来るといいな…)





──────────────────



「はぁぁ、授業疲れたぁぁ、先生課題多すぎだよ~」

「ね、もうちょっと減らしてほしいよね…雛?あれ彼氏さんじゃない?」

「え?虎太郎?そんな訳ないよ、だって連絡するはずだもん」

そう言って雛は携帯電話を確認するが虎太郎からのメッセージは来ていなかった。

(まさか…)

「サプライズとかかもしれないよ~?」

「…」

「雛?」

「え、あぁ、ごめん、ぼーっとしてた…!」

「大丈夫?私こっちだから、行くね?」

「うん、じゃあね!」

(あの後ろ姿…やっぱりそうだ…)

雛は歩くスピードを速くし、校門の前に立っている虎太郎の近くへ行く。


──────────────────



(遅せぇな…もしかして今日授業ない日とかか…?やっぱ連絡するべきだったか…)

そんなことを考えている時だった…

「いってぇ!!誰だよっ!?」

いきなりほっぺをつねられた

「私だよ…!」

「あ、雛か…」

「なんでいつも連絡してこないの!?」

「いや、びっくりさせたくて…つい…」

「つい…って、びっくりしたじゃん!」

「ははっ!」

雛の戸惑う顔を見て無邪気に笑う虎太郎



「雛…!?」

虎太郎をぎゅっと抱きしめた

「会いたかった…寂しかった…」

「…」

雛が小声でそういうと
虎太郎はぎゅっと雛を抱きしめ返した

「久しぶり…雛…」

「うん…久しぶり、虎太郎…」

(俺も会いたかった…伝わってるかな…)

引き剥がせないぐらいの強さで雛を抱きしめる

「虎太郎…苦しいよ…笑」

「ごめん…もう少しだけ…このまま…」



_この温もりが消えませんように…_

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