第15話

罰ゲーム
227
2026/07/02 12:37 更新





ゲーム画面に、大きく順位が表示される。







結果は最下位。






あなたの下の名前が固まった。







数秒の静寂。

fw
よっしゃ、俺らの勝ち~





そう言って不破湊が笑った。


tkn
最下位、おめでとうございます!


あなた
嬉しくないですよ…




kzh
てか、ゲーム弱すぎねぇ?


あなた
ゲームはあまりしたことがないので


knmc
じゃあ、


剣持がコントローラーを机の上に置いた。





knmc
罰ゲームですね





あなたの下の名前は観念して、ふっと息を吐く。



あなた
…分かりました。なんですか



真っ先に口を開いたのは、月ノ美兎だった。

tkn
今日、私たち_______帰りません


あなた
え?


tkn
好きなだけ、気が済むまでここにいます



隣で叶もにこにこと笑っている。




思わず、ぱちぱちと瞬きをした。


あなた
あの、それは…


kzh
罰ゲームだろ



葛葉が肩をすくめる。

fw
あなたの下の名前ちゃんが負けたんやから、そこはちゃんと筋通してもらわんとな?


あなた
それはそうなんですけど




困ったように笑って、しかし譲るつもりは毛頭なかった。

あなた
お帰りくださると助かります



knmc
なんでですか?



剣持がそう聞いた。



あなた
なんでと言われても…
kne
そんなに困る?

あなた
はい



珍しく即答だった。





いつも、必ず少しは迷うのに。



膝の上でぎゅっと拳を握った。

あなた
今日は、どうしても無理なんです






tkn
別に私たち、邪魔しませんよ。静かにしてますし


あなた
そういう問題じゃないんです



押し問答の間にも、あなたの下の名前はちらりと時計を見た。





その一瞬を、見逃した者はいなかった。


kne
さっきから時計見てるけど、なんかあるの?




優しく問いかける。





声は優しいのに、目だけは笑っていなかった。

fw
誰かと約束でもしてるん?



あなた
違います


knmc
電話とかですか?


あなた
いえ



kzh
じゃあ何




その問いに、あなたの下の名前は答えられなかった。


あなた
…すみません


それが答えだった。




剣持が腕を組んだ。


knmc
謝られると、余計気になります


あなた
言えない理由なので
kne
誰にも
あなた
誰にもです




二回目の沈黙。



fw
じゃあ、余計帰れへんな




すっとあなたの下の名前が立ち上がった。



あなた
みなさん、今日は本当に帰ってくれませんか





頭を下げた。






その声は震えていて、いつも凛としているあなたの下の名前とは、まるで別人のようだった。

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