ゲーム画面に、大きく順位が表示される。
結果は最下位。
あなたの下の名前が固まった。
数秒の静寂。
そう言って不破湊が笑った。
剣持がコントローラーを机の上に置いた。
あなたの下の名前は観念して、ふっと息を吐く。
真っ先に口を開いたのは、月ノ美兎だった。
隣で叶もにこにこと笑っている。
思わず、ぱちぱちと瞬きをした。
葛葉が肩をすくめる。
困ったように笑って、しかし譲るつもりは毛頭なかった。
剣持がそう聞いた。
珍しく即答だった。
いつも、必ず少しは迷うのに。
膝の上でぎゅっと拳を握った。
押し問答の間にも、あなたの下の名前はちらりと時計を見た。
その一瞬を、見逃した者はいなかった。
優しく問いかける。
声は優しいのに、目だけは笑っていなかった。
その問いに、あなたの下の名前は答えられなかった。
それが答えだった。
剣持が腕を組んだ。
二回目の沈黙。
すっとあなたの下の名前が立ち上がった。
頭を下げた。
その声は震えていて、いつも凛としているあなたの下の名前とは、まるで別人のようだった。











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。