大我サンと特待生ちゃんのお話です!
特待生ちゃんはゲームと性格違うのでご注意を……。
バンッと扉を開けて、部屋に入る。
首を傾げた星喰さんに、私はバッと持っていた紙をみせる。
ぐいっと顔を近づけるが、星喰さんは気にせずに大きなあくびをした。
この人、記憶力のなさだったら学園、いや世界トップに入るよ。
何十回も会ってる人のこと忘れるって、アンタは鳥か。
三歩進んだらほとんどの記憶がリセットされてそう。
そんな悪口は置いといて、私は彼の近くにある机に紙を置く。
ピッと指をさすが、星喰さんは全く乗り気じゃないらしく、面倒くさそうに言った。
ビシィッと効果音がなりそうなくらい勢いよく彼を指さす。
無理やり始めたグール全員覚えよう大作戦が開始して、早3時間。
最初はまともに答えてくれなかった星喰さんも、これが終わらないと私が帰らないと悟ったのか今は大人しく答えている。
ちなみに、3年の人たちはフルネームじゃなくてもいいことにした。
そうじゃないと、終わりそうにないからだ。
最後の一人を言った彼に、私はキラキラと目を輝かせる。
パチパチと拍手を送るが、星喰さんは疲れた顔をして全くうれしくなさそうだ。
実は、これにはとある目的があったのだ。
記憶力を上げることもそうだが、もっと重要な……私の名前を呼ばせるという大事な目的が!
いっつも"メス猫"で、そろそろあなたの下の名前って名前を呼んでほしいんだよ!
グールの名前を覚えさせる間、私はあなたの名字あなたの下の名前ですよって何度も言ったから、今なら……!
期待に胸を膨らませながら、自分を指さすが一一
疲労がたまった顔で答えた星喰さんに、力なく机に突っ伏す。
即答してくれたことは嬉しいけど、本名じゃない……。
しょんぼり肩を落とし、扉に手をかける。
そして、扉を開けようとした瞬間一一
ニヤッと笑った星喰さんに、ぱあっと顔に笑顔が広がる。
嬉しい気持ちが、胸いっぱいに広がっていく。
と、星喰さんがこちらに歩いてくる。
そうら顔を近づけてニヤッと笑う星喰さんに、顔がどんどん熱くなっていくのが分かる。
その破壊力に、空気を求める魚のようにハクハクと口を開け閉めする。
身の危険を感じて、私は大慌てで部屋を出る。
熱くなった顔を冷ますように、私は思いっきり廊下を走った。
〜後日〜












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。