第76話

一人ぼっちを望んだ【センカ過去編】
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2026/02/08 06:00 更新
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桜美 染茅の過去に関する重大なネタバレを含みます。
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また、語彙力や文才だとかは一切ありません。
下手くそクオリティでも許せる方のみご閲覧ください
……じゃあ次は何をしましょうか、センカ?
さっきまでしていた遊びが一段落した矢先、母さんは僕にそう問いかける。
センカ
センカ
えっと……
トランプとかはどうだい?ババ抜きとか七並べとか……
やりたい遊びがパッと思いつかない僕を見て、父さんはいくつか遊びの候補を出した。
……一緒に遊ぼうとしてくれるのは嬉しいけど、こんなに僕に付きっきりなのは、正直に言ってちょっぴり居心地が悪いというか……こう言うのは申し訳ないけど、ほんの少し不気味だった。
これが今日だけの事だったなら特に何も思わなかっただろうけど、いつもこんな感じなのが当たり前だったから、いつも不思議で……家には姉さんもいるし、僕だけに構う理由なんて無いはずなのに。
……今日は出来れば1人になりたかったけど、はっきり言うのも気が引けるし、どこかに行こうとしても、2人とも近くにいるから見られてるし……。
そんなことを考えていたとき、どこからかドサッと、何かが落ちるような大きな物音がした。
センカ
センカ
わっ……!?
何か物が落ちたりしたのか?ちょっと探してくるよ
あら、それなら私も手伝うわ。センカはここでお利口さんに待っていてちょうだいね
そう言って父さんと母さんは部屋の外に出ていった。
センカ
センカ
……今なら……
今は2人とも僕のことを見てないし、きっと物音がした部屋の方に行ってる。だから、ここから玄関に行っても見られないはず。
……母さんには、お利口さんに待ってるように言われたけど……
センカ
センカ
……
僕はこっそり部屋を出て、できる限り音を立てないようにゆっくり玄関まで歩いて……
誰にも見られないように静かに扉を開けて、外に飛び出した。
センカ
センカ
……ふぅ……
とりあえず誰にも見つからなかったことを安心しつつ、ちょっぴり罪悪感を覚える。
……せめて、何か書き置きでも残した方が良かったかな。でも、今から戻るのも……だけど、心配させちゃうし……
センカ
センカ
……少しだけなら、大丈夫かな……?
ちょっとだけ。ちょっとお家の周りを歩くだけ。暗くなる前に絶対に帰ってくるから。そんな言葉で自分を納得させる。
いざ歩こうとしたその時、僕のおうちの窓から真っ白なふわふわしたものが飛び出してきた。
センカ
センカ
わっ……みるく……?
飛び出してきたのは、おうちで飼っている白猫のみるくだった。
センカ
センカ
みるく、お散歩するの?
そう問いかけると、みるくは短くにゃっと鳴く。
センカ
センカ
そうなんだ。……えっと、僕も一緒にお散歩してもいい?
僕がそう聞くと、みるくはにゃーと返した。
……多分、いいよってことなのかな?
僕の歩幅に合わせるようにゆっくり歩くみるくの後を追って、僕も歩き始める。
ふと、姉さんがピアノを引いていた時に教えてくれた言葉を思い出す。
……確か、音楽だとこんな風に歩くくらいの速さのことを、アンダンテって言うんだっけ。
ゆっくりと、だけど遅すぎないように。
……普段はおうちにいる時間の方が多いから、こうやって外に出て、自由に散歩する時間はなんだか珍しい気がして。
ゆったりと歩く時間は、何だか心地よかった。
そのまましばらく歩いて、交差点に差し掛かったその時だった。
センカ
センカ
あ、信号……
ちょうど赤色に切り替わった信号を見て、横断歩道から3歩下がったくらいのところで立ち止まって、青信号になるのを待っていた
___その時、視界の端を真っ白な何かが横切った。
センカ
センカ
……!みるく!?
声をかけた僕の方には見向きもしないで、みるくはそのまま横断歩道の方に飛び出していく。
……車が横切ろうとしている、横断歩道の方へ。
センカ
センカ
待ってみるく!危ないよ……!
みるくの方に手を伸ばして必死に止めようとしたけど、その手は届かないまま空を切る。
車を運転していた人は飛び出したみるくに気がついたみたいで、咄嗟にかけた急ブレーキの甲高い音が辺りに響いた。
だけど、車とみるくの距離は、止まろうとするにはあまりにも近くって。
そして……
センカ
センカ
……あ……
……みるくは、動かなくなった。
さっきまで一緒に歩いていたみるくが急に動かなくなっちゃったのが信じられなくて、何が起きているのかよく分からないまま混乱していた。
どうすればいいの?どうすればみるくは助かるの?父さんや母さん、姉さんならどうにか……
センカ
センカ
……!そうだ、お家に……!
色々考えたらまだここがお家の近くだったってことを思い出して、僕は動かなくなったみるくを抱えて必死に走り出した。
センカ
センカ
はやく、はやく帰らないと……!
とにかく必死だった。ただひたすら走って、走って、走って…… 誰かが僕のことを呼び止めようとしている気がしたけど、止まらずに走り続けた。
家まですごく遠い訳でもないはずだし、来た時の同じ道なはずなのに、さっきまで歩いていた道がやけに長く感じた。
時間が経っていくうちに、抱えているみるくの体が少しずつ冷たくなっていく感覚が手から伝わってきて、それがとにかく怖かった。
それでもただひたすらに走り続けて、ようやくたどり着いたお家の扉を勢いよく開ける。
セツラ
セツラ
……!
扉を開けた先にはちょうど姉さんが立っていて、こちらを見るなり驚いたような、焦ったような……複雑な表情を浮かべていた。
そんな表情をしたのはほんの一瞬だったけど、やけに印象に残るものだった。
セツラ
セツラ
センカ!?一体どこに行って___
センカ
センカ
姉さん……!みるく、みるくが……!
その時、僕が帰ってきたことに気がついたのか、父さんと母さんも玄関にやってきていた。
僕を見て、慌てた様子で何があったのか聞かれたから、みるくに何があったのか説明して……その後みるくを病院に連れて行ってもらった。
僕はついていけなかったけど、お家でずっとミルクが助かるようにお願いしていた。
……結局、みるくは助からなかった。
いなくなっちゃったのがすごく悲しくて、あの日のことを思い出してはずっと落ち込んでいた。
どうして、こうなっちゃったんだろう。
姉さんも何度かみるくのお散歩について行ってたらしいけど、その時は横断歩道に飛び出さないで、ちゃんと信号を待っていたらしいのに。
どうして、僕がついて行った時に限ってこんなことになっちゃったの?
……。
……もしかして。
もしかして、僕のせいなのかな……?
今までずっと気にしてなかったけど……今振り返ると、みんなに何か悪いことが起きた時には、決まって僕が近くにいた。
前だって、父さんが急に体調が悪くなったりした。
普段はしっかりしている母さんが、不注意でちょっと大きめの怪我をしたりした。
ちゃんと周りを見ていたはずの姉さんが、事故にあったりした。
その時、決まって僕はみんなのそばに居た。
こんな風に大きな事じゃなくて、小さな怪我とかちょっとした悪いことが起こる時も、僕が近くにいることは多かった。
もしかして、僕の周りには悪い事が起きるの?
……それなら。
……それならどうして、僕だけは運がいいの?
いつもそうだった。みんなは怪我をしたり、事故にあったりしているのに、僕だけは絶対に無事だった。
それどころか、くじ引きとかそういった運試しとかはいつもいい結果ばっかりだった。
ねえ、どうして?
父さんも、母さんも、姉さんも、みるくも、全員酷い目にあったのに。不幸な目にあっちゃったのに。
どうして、僕だけそうならないの?
どうして、僕だけ幸運なの?
なんで神様は、みんなにだけ悪いことを起こすの?
……僕が、みんなの運を奪ってるの?
……もしも、そうなら。
僕のせいで、こんなことになるなら。
センカ
センカ
……最初っから、ここにいなければ良かったのに……
どうもこんにちは、2/6の0:45辺りのシレネです
センカの過去編の描写が思いついちゃって書き進めていたら何故だか知らないけどこんな時間に……!
そんな感じなのでとても眠いです。
過去編のどっかしらが誤字ってたら泣きます。
とりあえずセツラの過去編は未来の私に託しました。多分今の時点で5割以上は進んでるはずだからどうにか……
とりあえず桜美姉弟の過去編は2月の内に出したいと思っているのですが……どうです?間に合ってますかね未来の皆さん
とりあえず間に合ってることを祈るばかりです
そして眠いので何も話せない
まあ多分過去編に語りたいことはセツラの過去編の後語りにでも書いているでしょう。多分そっちの方が色々書きやすいし。
ということで私は寝ますお休みなさい。
よければ同時に出てる(はずの)セツラの過去編の方も楽しんでね
あ、あと二人の過去編をあげると同時に前に出したカンナの過去編のチャプターを上の方にあげるよ。なぜならバラバラの状態で探すのが面倒だったから( ˙-˙)
多分今後も誰かしらの過去編が出る度に過去編の場所をまとめるために上にあげるよ。
気が向いたら見返してくれるととても嬉しい

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