文化祭の日から太陽が沈み、昇り、次の日の朝となった。
教室には落ちてるプリント、貼られていたチラシは、変わらず人の賑やかさ、それだけが変わっていた。
大きく光琴が手を振っていた。彼だけが、いや、子雨も何も変わっていないように感じていた。
光琴は、子雨の言葉に頷いた。来年も一緒にできたらいいなと、ふと子雨が思った。でも、首を振った。今じゃないと感じた。だって、まだ…みんな揃ってない。
その言葉にそうじゃんと返す蘭。
気づいてなかったんかよと、子雨はこっそりと笑っていた。続々と教室にクラスメイトが入り、先生が来た。先生の話によると今日、文化祭の片付けをするみたい。
クラスで、片付けの係を決めることになった。
子雨と蘭と光琴の3人は、早く片付けを終わることができ、暇なので、練習をしていた教室に行くことにした。扉を開けたら、誰もいなかった。少し期待してたのでがっかりした。
あったのは昨日まで練習で使ってた楽譜とか楽器とかそれだけ。3人は、それらを片付けず待つことにした。
子雨は、ワクワクしていた。1秒1秒が待ち遠しい。チカ、チカ、チカ時計の音だけが鳴り響く。
そんな中、時計以外の音も聞こえてきた。
元気に光琴は走り出し、扉を開けた。
夏を見ると口をポカンと開いていた。
須知の言葉に子雨が喜びの声で返した。そういえば、言おうとしてたことあったんだった。
子雨の言葉にシーンとした空気になった。
意味分からない絡み方を子雨は、射流真にした。
その様子に須知が笑いながらボソッと言った。
須知の言葉に頷く夏。
普通のように真顔で言う蘭。風が窓の隙間から入り込み、楽譜が舞っていた。蘭はギターをさっと取り出し弾いていた。
小雨は、蘭の行動を理解し、声の調整を始めた。
無言で射流真がベース弾き始め、須知の足がキーボードへ向かった。夏と光琴は首を傾げ、興奮しながらなんとなく楽器を取り出した。
蘭のギターの音に子雨の声が入り、安定したキーボードやベースが入る。その後、夏のギターと光琴のドラムが入る。
ふと、光琴が声を出した。
それに気づいたのか、音が大きくなっていた。昨日より、協力できてると、その場の全員が思うだろう。
音が止まり、デカい声が入ってきた。
__楽器を片付けなさい!
先生の声だった。気付かないほど集中してたんだと6人は、心の中でハイタッチをした。
雑に謝る射流真に耐えるのは、大変だった。先生は、怒るのを我慢しながらこの部屋を出でいった。
子雨の言葉に口を開けたままの射流真と蘭。
常識人の須知と夏。その2人の話を聞かずに黙々と始める子雨と光琴。須知はため息を吐いた。
とか言いながら6人は、準備をしていた。
ガチャ先生が入ってきた。子雨と光琴以外は音を出してなかったので、安心して見ていた。
__またですか?
淡々と響く先生の声。
震えた声で言う子雨をチラ見して、先生はため息を吐いた。
__やったらいけませんと言ってるわけではないんですよ。ここでは、ダメというわけで…。
光琴の質問に先生は、答えなかった。先生の目線もありながらの片付けは、変に疲れた。
いつの間にか外が赤色掛かっていた。
夏と子雨の声が綺麗にハモっていた。
4人はこの2人、双子だから同じ家だということを思い出したことによって、また笑いが起き始めた。













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。