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第5話

●4号と8号の出会い
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2023/02/23 09:00 更新
これは数年前のお話──

ハイカラスクエアの真ん中で
見慣れないオクトリングの女の子が
戸惑いながら立っていた
マリン
マリン
ここがハイカラスクエア……!
マリン
マリン
ネル社を脱出して、ヒメさんに街まで送ってもらったはいいけれど、これからどうしよう……
ブラッド
ブラッド
──ねえ、そこのキミ。
この街ははじめて?
振り向くと、近くでスマホを見ていたインクリングの青年が片手を振っていた
ブラッド
ブラッド
よかったら案内しようか?
マリン
マリン
いいんですか?
お願いします!
ブラッド
ブラッド
もちろん!
えーとまずは……
そう言うと青年は
女の子の服装をまじまじと見た
ブラッド
ブラッド
キミ、変わった見た目だね。
どこから来たの?
マリン
マリン
深海メトロっていう所で目が覚めて……それより前のことは、よく覚えていないんです
ブラッド
ブラッド
記憶喪失か……
それは大変だったね
ブラッド
ブラッド
それじゃ、まずは
服を買いにいこうか!
マリン
マリン
えっ、でも私、お金……
ブラッド
ブラッド
いいよ!貸してあげる
ブラッド
ブラッド
女の子にそんな格好で
街を歩かせるわけにはいかないし
ブラッド
ブラッド
ささ、こっちこっち!
マリン
マリン
あ、あの……!
遠慮がちな女の子の手を引いて
青年は店の中へ入っていった……
ブラッド
ブラッド
うん、よく似合ってるよ
マリン
マリン
すみません、
色々お世話になっちゃって……
マリン
マリン
このお金は必ず返します!
ブラッド
ブラッド
そんなに気にしなくても
いいんだけど……
ブラッド
ブラッド
あ、それなら
ナワバリバトルで稼いでみる?
マリン
マリン
ナワバリ……ですか?
ブラッド
ブラッド
最近このあたりで
流行ってるスポーツだよ
ブラッド
ブラッド
ブキも俺のでよければ
貸してあげる
ブラッド
ブラッド
さすがに全部は持ってないけど……
そう言いながら二人は
カンブリアームズの裏手にある
試し打ち場へ移動した
マリン
マリン
(すごい……色々なブキがある)
マリン
マリン
(イカの人達はこうやって
 バトルを楽しんでたんだ……)
ブラッド
ブラッド
どう?なにか気になる
ブキは見つかった?
マリン
マリン
えーと……あっ
マリン
マリン
(このブキ、3号さんと
 少し雰囲気が似てる……!)
女の子が手に取ったのは
ヒーローシューターレプリカだった
ブラッド
ブラッド
あ……それ?
ちょっとした記念品で
ブキチに貰ったんだけど……
ブラッド
ブラッド
見た目はレプリカで
中身は普通のシューターなんだ
ブラッド
ブラッド
本当にそれでいいの?
マリン
マリン
はい!これにします!
ブラッド
ブラッド
じゃ、しばらくそれ
貸してあげるよ
ブラッド
ブラッド
オレはシューターは使わないから
自由に使ってやって
ブラッド
ブラッド
その方が多分ブキチも喜ぶし
マリン
マリン
ありがとうございます!
そして試合後……
マリン
マリン
やった……!
勝てました!
ブラッド
ブラッド
バトルお疲れ様!
ブラッド
ブラッド
筋も良かったし
この調子ならすぐ
バトルに馴染めそうだね
マリン
マリン
はい!あなたも……
その、えっと
ブラッド
ブラッド
あ、そういえば
名乗るのを忘れてた
ブラッド
ブラッド
オレはブラッド。
君の名前は?
マリン
マリン
私は……
マリン
マリン
すみません……
名前も思い出せなくて
マリン
マリン
(8号は……さすがに名前に
 ならないですよね)
ブラッド
ブラッド
そっか……うーん
名前がないと不便だよなぁ
ブラッド
ブラッド
じゃあマリンっていうのはどう?
マリン
マリン
マリン……ですか?
ブラッド
ブラッド
深海から来たって言ってたし
ちょうど服も青いしさ
ブラッド
ブラッド
記憶が戻るまでの間だけど……
どうかな?
マリン
マリン
……そうですね
マリン
マリン
それじゃあ、改めて。
マリンと言います。
よろしくお願いします!
ブラッド
ブラッド
こちらこそよろしく!
こうしてブラッドとマリンの二人は
お互いが4号と8号だと知らぬまま
友達になったのでした……

つづく!

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