2月に入って数日が経った。
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寒い日が続くなか、
ポケットに手を突っ込むのが癖になってきた。
今季は雪は降らなかったが、
今頃降ってもおかしくないくらい今年一寒い時期。
そりゃそうだ、去年の俺は
まだ自分の気持ちに気づいてなかった。
さかのぼること4年前
中1の冬
プルルルル…
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とある日曜、俺は熱を出した。
唯一の親、母さんは忙しく、
家に居なくて、
ひとり部屋にこもっていた。
今日は2月24日、俺の誕生日だった。
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断られてしまった。
まぁしょうがない、風邪なら
私は部屋を出てリビングに向かった。
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体がだるい。
明日までには治ってくれよな。
今ごろあなたたちは楽しく昼飯か。
ありがたい"おたおめライン"を返せる気力もなく、
少し寝ることにした。
気づけば6時間ほど寝ていた。
あと5時間で誕生日も終わりか…
そんなことを思いながらも、
今さら誕生日なんてどうでもよくなっている。
支度をして玄関を出た。
すると
そこには見知らぬ箱とその上には
紙ペラが置いてあった。
俺はその紙を拾うと、何かが書いてあることに気づく
俺はいったん家の中に戻り、箱を開けてみた。
するとその中には、
グレーのマフラーと、便箋が入っていた。
便箋にはこう書いてあった。

あなた
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気づけば俺は笑っていた、今日ではじめて。
ろくでもない、最悪だと思っていた誕生日は
あいつのおかげで少し、
いや、だいぶ
マシになったんだ。
あの出来事は、
きっとあなたにとっては些細なことで、
覚えてすらいないかもしれないけれど、
俺はあの時、なぜだか
すごく嬉しかったんだ。
もしかしたらもうすでにあの頃から
この気持ちは芽生えていたのかもしれない。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!