今日も今日とて甥が来る。
もう慣れたけど。
碧斗は姉を亡くしてから塞ぎがちだ
まあ…唯一の姉弟で、よく懐いてただろうし。
俺と妹・樹里は歳が離れていたからあまり仲の良いって思い出は少ない。
彼女が中学に上がる頃には俺は大学生。
ちょっとやんちゃしてたからあんまり家には居ることが少なかった。
だから…
まあ碧斗は天真爛漫というか…無邪気…だったから
立ち直ればまた人懐っこくなるだろう。
ピーンポーン
俺家主なんだけど!?
親子揃って似た反応すんなぁ!
パタン
碧斗いると疲れるわ〜
でも自分だけ前と同じように話してくれるのは嬉しいんだけどさぁ…
元のように戻って欲しい。
鍵となりそうなのは…
あの子。
確か乙音って名前だった。
凛とした感じの真面目そうな少女。
同じような雰囲気の人なら見に覚えがある。
「おんりー」
随分前…前世?に親しかった…というか同僚だった青年。
雰囲気が余りにも似過ぎて
的なことを言ったら
若干キレかかってた。
どっかで聞いたことがあるな…
…ってあれ?
おんりー、ってどうしてあだ名を付けたんだろう
日に日に薄れていく微かな記憶。
最早記憶ともいえず…
でも…でも…
碧斗の伯父として、
乙音と碧斗を離したくない。
俺だけが知ってる物語の中でも良い。
ただ…ただ…
甥がとても可愛いから。
唯一の甥。
出来るならば姉の分も幸せになって欲しい。
少し天然っぽい無邪気な甥を
伯父という立場以上に大切にしたい。
ストレートに言い過ぎだろ…
やっぱり前言撤回するわ…














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!