第119話

スズラン〜可愛さとは裏腹に〜(2)
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2024/07/05 17:59

向井side


向井康二
少しはよ着いたなぁ…


おとんに車で送ってもらって思ったよりもはやめに着いた

阿部亮平
駅弁買っちゃう?笑
向井康二
おお!ええやん!
阿部亮平
佐久間はいる?
佐久間大介
うーん、あんまりお腹空いてないからいいや…
阿部亮平
そっか、こーじは何がいいとかある?
向井康二
なんでもええよ!阿部ちゃんセレクトで!笑


阿部ちゃんが俺の分の駅弁を買ってきてくれるってことで俺は大ちゃんと椅子に座って待ってた





そしたらな、向かいに座ってたおばちゃんが話しかけてきてん…

おばちゃん
あら…お兄ちゃん、ええ髪色してるやん笑
佐久間大介
あっ……俺、、だよね笑
向井康二
せやな笑


帽子被ってても少し見えるピンクの髪の毛、周りに派手髪は大ちゃんくらいしかおらんかったから俺たちに話しかけてくれたんやってすぐ分かった

佐久間大介
めちゃくちゃ気に入ってるんだぁ、この人がいつもやってくれるんだよ笑


って俺の方見て微笑んだ

そろそろ、染め直さなあかんなぁ…

帰ったらやってあげな笑

阿部亮平
お待たせ…ってあれ?何お話ししてたの?笑
おばちゃん
あらら〜、またイケメンが来たわ〜笑


ってそこから話が弾んでギリギリまで4人でお話ししてた

おばちゃんあるあるよな?こうやって知らん人でも話しかけてくれるんは笑

阿部亮平
もうこんな時間、そろそろ行こっ!
佐久間大介
うん!おばちゃんお話ししてくれてありがとね?笑
おばちゃん
いいんよ〜、あっ…飲み物とか買った?これ良かったらあげるわ!こちらこそお話ししてくれてありがとう、急に話しかけてごめんな?笑


って差し出してきたのはすぐそこのお店か、自動販売機で買ったであろう水、

おばちゃんはなんでも物くれるからな…

俺も昔、知らんおばちゃんに「これでジュース買い!」ってお金もらったり、カバンの中に常に入ってる飴ちゃんもらったりしてたわ笑


佐久間大介
えっ、そんなのいいよ!気持ちだけで十分だよ!
おばちゃん
そんなん遠慮せんでもええんよ!あっ、ジュースとかの方が良かった?笑
佐久間大介
いやいやほんとに大丈夫だから!笑
うーん……あっ!ちょっと待ってて!!


と佐久間はすぐそこの自動販売機で同じものを買って、おばちゃんに差し出した

佐久間大介
じゃあ、俺はこれもらうからおばちゃんはこれ飲んで!笑
おばちゃん
あらあら、なんてええ子なの笑 ありがとうねぇ!


微笑ましい空間を見て阿部ちゃんと顔を見合わせて微笑んだ…

別れてから新幹線に乗り、途中で「飲んじゃお!」って嬉しそうに一口飲んでた





宮舘side


宮舘涼太
そのおばさんもあの女とグルだったってことかよ…
向井康二
で、でもっ…あの優しそうな人がそんなこと…グズ…


まぁ、決めつけるのはまだはやいか、、

向井康二
ごめんなさい……ちゃんと警戒しておけばよかった
宮舘涼太
こーじが謝る必要ないよ、また自分を責めたら佐久間に怒られるよ……
向井康二
せやけどっ……





ガチャ




渡辺翔太
ごめんお待たせっ…


翔太とふっかが後ろに乗り込んだところで急いで病院へ車を走らせた

もう…事故りそうで怖い………

車の音楽もなんか気分的にあれだと思って切った

何も喋ることなく、重い空気だけが漂っていた





おまけ


おばちゃんありがとねぇ〜笑
おばちゃん
全然ええけど、水とかやなくてジュースとかにしてあげたら良かったやん笑
うーん…それもそうだけど、これじゃないとだめだったのぉ…笑


佐久間たちが駅のホームへ向かった後、あの女はおばさんに近づきお礼を言っていた

おばちゃん
それに、、自分で渡しなさいよ、そんなに恥ずかしかったんか?名前とか出さんでも良かったん?
おばちゃん
なに?好きな人とか…?笑
んーー?まぁ……ねぇ?笑
とりあえずありがとう!これ、お礼〜笑


と女はおばさんのポケットに10000円を入れ、足早に去っていった

おばちゃん
えっ!ちょっと!!まぁ…年金暮らしもきついし、ありがたくもらっとくか…
おばちゃん
それにしてもあの兄ちゃん…ええ子やったなぁ、、
あの子が好きって言うのも分かるわ…笑


と、何も知らないおばさんは佐久間にもらった水を眺めて呟いた…

なぜ彼女自身で渡さず、自分自身に託したのか?

ずっと疑問に思っていながらも、佐久間の人柄の良さに心がほっこりしていた…




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