「人に優しくしなさい。」
そう、幼稚園…いや、保育園の頃から教わってきた。
生きていてずっと教えられる大切なこと。
人に優しくいること。
それを大切に俺はずっと生きてきた。
悪いことをすれば「ごめんなさい」
褒めて貰えば「ありがとう」
それを忘れずに周りに接した。
小さい頃から「伊織くんは誰にでも優しいね。」と言われてきた。
それが嬉しくて、それから「誰よりも優しく、正しくあろう」と決意した。
それからは、いじめっ子でも、自分に意地悪をしてくる子でも、優しく接した。
今考えたら凄くあほらしい。
いじめっ子からすれば、自分がいじめている対象から優しく接しられるワケだ。
気味が悪くて気分も悪い。
勿論、俺の態度に腹を立てていじめてきた。
それでも、「誰にでも優しく」の言葉で、俺が態度を変えることは無かった。
そうして高校生になった。
俺は、「誰にでも優しく」という言葉に、
それを絶対に守る使命感に、
囚われているのかもしれない。
でもそんなこと、知る由もない。
なぜなら、もう…












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。