私はロリス·マーガトロイド。
アリスの妹よ
今は私の大好きな手芸の時間。
私は上海のお人形を作ってるの
この子はチルノちゃん。私のお友だちだよ
私は七色の人形使いって呼ばれてる
正直とても嬉しいだって褒められてるみたいだもん
阿理沙ちゃんは皆とはあんまり遊ばないみたい。
皆も近づかないから阿理沙ちゃんはいっつも一人。
けど、阿理沙ちゃんは平気そう。心配しすぎかなぁ
明日は授業参観。お母さんと夢子お姉ちゃんは来てくれるって言ってた。
阿理沙ちゃんは、どうなんだろう
私は阿理沙ちゃんを見た。
悲しい笑顔でこちらを見ている
阿理沙ちゃんがそう言うのが耳にはいった
今回は家族についての作文を発表しようという授業だ。皆が順番に発表している
パチパチ
拍手の後、先生が「次はロリスさん」と言ったので、私も発表した
中略
次は阿理沙ちゃんの番。
声が震えている。いつもの阿理沙ちゃんじゃないみたい。男子たちが「やっぱり家族いないんだ!」とか、「片親だから恥ずかしいんだよ」とか言ってる
阿理沙ちゃんがくちびるを噛み締めているのが目に入った。今にも泣き出しそうだ
大きな声が聞こえた。
見ると、魔理沙ちゃんがいた
阿理沙ちゃんの発表が終わった時、教室中から拍手が巻き起こった
次回 東方学園「アリスと夢子」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。