英斗総合病院:耳鼻科
担当医:大倉Dr.
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一週間くらい前にひいた風邪が未だに治らなくてひどい鼻づまりに苦しめられていた。
夜寝る時も苦しいし、鼻づまりのせいでご飯の味もしない。
おまけに何か耳まで痛くなってきた。
小さい時に中耳炎で耳鼻科に行ってすごく痛い治療された記憶があるから病院には行きたくなかった。
でも,いつまでも鼻をグズグズいわせてる私を見てお母さんがほっとくわけもなく
学校が終わって,言われた通りに家の近くの総合病院に向かった。
もしかしたらまた痛い治療をされるかもと思うと怖くて怖くて、
名前が呼ばれるまでの間
緊張でずっと心臓がバクバクしていた。
しばらく待っていると
扉を開けて中に入ると
そこには歯医者さんみたいなイスがあり、
周りには怖そうな機械や器具が
たくさん置かれていた。
入り口にたたずんだまま
中に入れずにいると、
イスに座っていた先生がクルッと
こっちを向いた。
イスから立ち上がってこっちに
向かってくる。
スラッと背の高い先生は
私の目の前までくると、
マスクを下げてニコッと微笑んだ。
少し屈んで、目線を合わせるようにして
自己紹介してくれる大倉先生。
優しそうな雰囲気の先生に
この先生なら大丈夫かも…と思えた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。