魔女は分厚い本のページをめくる。
学校。それは学ぶ場所。青春ができる場所。笑顔あふれる思い出の場所。
でも彼女にとって学校はそんな希望に満ち溢れたものではありませんでした。
偽物の笑顔や陰口。今日一緒に笑い合ってたあの子が明日は無視してくるかもしれない。
そんな不安に怯えながら毎日を過ごす。いわば戦場のようなものでした。
それでも彼女は希望を捨てず笑顔絶やさず頑張りました。
頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って……………。もう疲れてしまったのです。
助けは来ない。彼女はそう悟りました。
だれか、誰かたすけて___。
そんな願いは届かないまま、彼女はついに茜色の空へ足を踏み出しました。笑いが耐えないこの場所を、すべてを終わらせるために。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。