A.Mizuki side
気をしっかりと持つ。
ボクは白役だ。
仲間の死に動揺している場合ではない。
……しっかりしないと。
冬弥くんが死んだ。
ということは、騎士はほぼいないものとして見ていいだろう。
というか……
食堂では見たから、生きてはいるんだろう。
なら、なんで会議に来ないの?
……まぁいいか。
来ても来なくても、投票する人は変わらない。
けど、確認しておきたいことがある。
実は、冬弥くんは偽物?
いや、それはない。
咲希ちゃんが「冬弥くんが本物」って言う意味がない。
咲希ちゃんも偽物なら、本物の占い師が出てくるはず。
そもそも、司先輩を呪殺したんだ。
だから、冬弥くんは本物しかありえない。
けど……
詳細は省くとか、そんなことを言われると、信じていたものも信じられなくなってくる。
それはそうだ。
占い結果を偽るというのは、人狼陣営に味方することに他ならない。
利敵行為だ。
初日で占い結果をしっかりと言っていれば、愛莉ちゃんはともかく、一歌ちゃんは絶対に死なずに済んだ。
一歌ちゃんを殺したと言われても、反論はできない。
そこまで言われると、責められるものも責められない。
そもそも、ここまでのゲームで1番気を揉んでいるのは遥ちゃんであることなんて、みんなわかっているのだ。
誰も何も言わないまま、気まずい時間が過ぎていく。
霊媒結果ももうわかっている。
占い師はもういない。
投票する人も決まっている。
話すことは、もうない。
「投票時間になりました。投票してください」と音声アナウンスが響いた。
東雲彰人に投票する。
きっと、類のことだろう。
数分もすれば、会議に類がやってきた。
今生きているのは11人。
なのに、20票入っている。
というか、なぜこはねちゃんに?
なんの意味もわからないまま、混沌とする皆を眺めることしかできなかった。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。