鯉夏が振り返ると、鬼の姿へと戻った堕姫とあなたが立っていた。
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鯉夏と別れ、屋根の上へと移動した炭治郎。
外は既に、日が暮れようとしていた。
(まずい、殆ど陽が落ちかけてる、早く伊之助の所へ・・・)
そう思った矢先の事だった。
(・・・・・・匂いがする、甘い匂いが微かに・・・。 鬼だ!! 鬼の匂いだ、近くにいる!!それにあなたの匂い!?)
──荻本屋・伊之助
そう言うと、足に力を込め、天井に向かって飛ぶ。
──バキッ
勢いで天井を突き破る。
すると、天井裏に向かって、伊之助が叫んだ。
天元の使いである“忍獣”ムキムキねずみ。
特別な訓練を受けており、極めて知能が高い。力も強く、一匹で刀一本持ち上げられる。
そんなムキムキねずみ達が、伊之助刀を刀を持ってきた。
炭治郎同様、伊之助も元の姿へと着替え、猪の被り物を装着した。
──京極屋
善逸、雛鶴が行方不明となった京極屋では、店の主人が、亡くなったお三津の着物を手に、ぼーっとしていた。
その背後に、天元がそっと近づく。
主人の首には、クナイがひたりと当たる。
冷や汗が吹き出し、心音がドクドクと脈打つ中、なんとか言葉を紡ぎ出す。
「善子は消えた・・・雛鶴は病気になって、切見世へ・・・」
そのまま天元は尋問を続ける。
「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ」
今の質問に、明らかに呼吸が乱れたのを感じ取った天元は、心当たりがあることを確信し、更に言葉を続ける。
その言葉と脳裏に浮かぶ、お三津の姿。
(お三津・・・)
その言葉は紛れもなく、お三津は事故でなく他殺だと、主人の憶測が確信に変わるものだった。
「蕨姫という花魁だ、日の当たらない、北側の部屋にいる・・・!!」
その直後、背後の気配が消えたことを感じ、主人は振り返った。
けれど、そこにはいつもの光景が映るだけだった。
主人から情報を得た天元は、迷わず北側の部屋へ向かったが、部屋はもぬけの殻だった。
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鬼の気配に、炭治郎が鯉夏の部屋へ戻ると左目に“上弦”と書かれた文字の鬼とあなたが、ジロッと炭治郎を見ていた。
話ながら、堕姫はシュルシュルと帯が動く。
そんなことよりも、炭治郎は捕まった鯉夏の状態の事で、頭がいっぱいだった。
(体・・・!! どうなってる、鯉夏さんの体が無い・・・出血はしてない、血の匂いはしない・・・)
炭治郎の言葉に、堕姫の表情が変わる。
──ブォン
帯が一瞬揺れた。
途端に、炭治郎の体は向かいの家の屋根へと飛ばされた。
ベンベン
鳴女に無限城まで移動して貰った。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。