ほんとっ、どうしよう…。
電話がかかってから、もう5分が経つ。
家が近いため、ないくんがもうちょっとしたら来る。
逃げる時間は、ない。
俺達はどうしようも出来ない。
(( ピーンポーン
ここ暗いな…。
ほとけっちの匂いがする。
まぁ、クローゼットの中だもんね。
ないくんの声が聞こえる。
なんだろう…。
久しぶりに聞いたなぁ~…。
ないくんからの『 好き 』って言葉が好きだった。
また言ってくれないかなぁ~…。
そう思ってると涙が出てきた。
懐かしいなぁ~…。
えっ…、あいた…?
きっと、ないくんが帰ったのかな…。
少し安心するけど、
少し寂しい。
そこに立っているのは、
ないくん だった。
なんでっ…、なんでなんでっ…。
帰ってると思ってた。
僕は、なんで泣いているのだろうか。
僕は_____
なんで、貴方の前で弱い姿を見せてしまうのだろうか。
ほとけっちは怒っている。
きっと僕の為なんだろうなぁ~…。
涙が止まらない。
もう、どうすればいいのか分かんない。
ないくんは、目が うるうる している。
きっと、涙を堪えているのだろう。
俺は、なんて いけない やつ なんだろう。
俺の返事はね_____
頷いてしまったんだ。
ずっと庇ってくれたのに。
ずっと、親友が守ってくれてたのに。
なんで頷いてしまったんだろうか。
現在は、ないくんとリビングで2人で話している。
ほとけっちは、寝室へ移動してくれた。
俺は、ずっと黙ってる。
なぜなら、
1文字でも喋ったら、涙が出そうだから。
それは貴方じゃないの…?
貴方は
女の子とハグしていたじゃん。
なのにっ、なんで俺がっ…、
他に好きな人いるって言われなきゃいけないの…?
俺はあの時の事を思い出し、
感情が爆発した。
俺は、貴方を傷つけるために言ったんじゃない。
許せなかったんだ。
俺は愚痴が止まらなかった。
なんで止まらないのっ…。
次に言った言葉は、本当に傷ついただろう。
本当に何言ってんだろ…。
もう、限界…。
さっきの倍の涙が溢れる。
俺は逃げた。
このリビングから逃げた。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!