第28話

#17 後編
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2026/02/11 09:00 更新
 
稲荷 仏

はわわわっ…。
 
大神 裏ト

ヤバい…。
 
ほんとっ、どうしよう…。
 
電話がかかってから、もう5分が経つ。
 
家が近いため、ないくんがもうちょっとしたら来る。
 
逃げる時間は、ない。
 
俺達はどうしようも出来ない。
 
稲荷 仏

取り敢えずクローゼットの中に入って!
 
((   ピーンポーン
 
稲荷 仏

早くっ!
 
 
ここ暗いな…。
 
ほとけっちの匂いがする。
 
まぁ、クローゼットの中だもんね。
 
稲荷 仏

帰ってよぉ~!
 
乾 無人

お願いっ!りうら と1回話たいんだよ!
 
ないくんの声が聞こえる。
 
なんだろう…。
 
久しぶりに聞いたなぁ~…。
 
ないくんからの『 好き 』って言葉が好きだった。
 
また言ってくれないかなぁ~…。
 
そう思ってると涙が出てきた。
 
懐かしいなぁ~…。
 
大神 裏ト

ぐすっ…。(( ポロポロ
 
 
乾 無人

なんか泣き声が聞こえる気がするんだけど。
 
稲荷 仏

とっ、隣の部屋だよ…!きっとね…!
 
乾 無人

…まさかクローゼットに りうら 閉じ込めてないよね?
 
稲荷 仏

ギクッ
 
乾 無人

ごめん。クローゼット開けるね。
 
稲荷 仏

だっ、だめっ!
 
 
えっ…、あいた…?
 
きっと、ないくんが帰ったのかな…。
 
少し安心するけど、
 
少し寂しい。
 
大神 裏ト

ほとけっt…
 
乾 無人

りうら…?
 
大神 裏ト

えっ…。
 
そこに立っているのは、
 
ないくん だった。
 
なんでっ…、なんでなんでっ…。
 
大神 裏ト

あぁっ…。(( ポロポロ
 
帰ってると思ってた。
 
僕は、なんで泣いているのだろうか。
 
僕は_____
 
なんで、貴方の前で弱い姿を見せてしまうのだろうか。
 
稲荷 仏

ないちゃん!もう出てってよ!?
 
ほとけっちは怒っている。
 
きっと僕の為なんだろうなぁ~…。
 
涙が止まらない。
 
もう、どうすればいいのか分かんない。
 
乾 無人

りうらぁっ…。
 
ないくんは、目が うるうる している。
 
きっと、涙を堪えているのだろう。
 
乾 無人

お願いっ…。お願いだからっ…、
 
乾 無人

1回だけ話そうよっ…。
 
俺は、なんて いけない やつ なんだろう。
 
俺の返事はね_____
 
大神 裏ト

コクッ
 
頷いてしまったんだ。
 
稲荷 仏

りうちゃぁん!?
 
ずっと庇ってくれたのに。
 
ずっと、親友が守ってくれてたのに。
 
なんで頷いてしまったんだろうか。
 
 
乾 無人

なんでっ…『 別れよ 』なんて言ったの…。
 
現在は、ないくんとリビングで2人で話している。
 
ほとけっちは、寝室へ移動してくれた。
 
乾 無人

俺がなんかしちゃった…?
 
俺は、ずっと黙ってる。
 
なぜなら、
 
1文字でも喋ったら、涙が出そうだから。
 
乾 無人

それとも、
 
乾 無人

他に好きな人ができちゃった…とか…?
 
それは貴方じゃないの…?
 
貴方は
 
女の子とハグしていたじゃん。
 
なのにっ、なんで俺がっ…、
 
他に好きな人いるって言われなきゃいけないの…?
 
乾 無人

ねぇっ…、答えてよっ…。
 
俺はあの時の事を思い出し、
 
感情が爆発した。
 
大神 裏ト

うっさいッ!!!
 
大神 裏ト

もう、黙ってよッ!?(( ポロポロ
 
乾 無人

ッ…。
 
俺は、貴方を傷つけるために言ったんじゃない。
 
許せなかったんだ。
 
大神 裏ト

モテ期だから、なんでもしていいって訳じゃないんだよッ!?
 
大神 裏ト

女の子とハグする前に断ってよッ!?そしたら、こんな事にはならなかったのにッ!?
 
俺は愚痴が止まらなかった。
 
なんで止まらないのっ…。
 
次に言った言葉は、本当に傷ついただろう。
 
大神 裏ト

この馬鹿がッ!!
 
本当に何言ってんだろ…。
 
もう、限界…。
 
さっきの倍の涙が溢れる。
 
 
俺は逃げた。
 
このリビングから逃げた。
 
 

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