第86話

私も同じこと想ってたりして
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2021/08/16 09:00
タルト・ヴェロニカ
………
夜の公園のベンチに座っていた
ずっと、考えてたことがあった
このままみんなと過ごせば、また巻き込んでしまうのではないか
そんな考え、もうやめようって思ってたけど
私は弱いから、誰も失いたくなくて、どうしても考えてしまう
タルト・ヴェロニカ
……
その時、後ろから冷たい飲み物が私の頬に当たった
タルト・ヴェロニカ
ひゃっ…⁉︎
シャックス・リード
ほいっ
タルト・ヴェロニカ
リード…
シャックス・リード
女の子が1人で出歩くなんて危ないでしょ
タルト・ヴェロニカ
…ご、ごめん
飲み物を受け取って、少しだけ口に入れた
タルト・ヴェロニカ
………
シャックス・リード
………
どうしよう、なんて会話すれば………
シャックス・リード
あの、さ
タルト・ヴェロニカ
う、うん
シャックス・リード
今日の借り物競走で、タルトを借りたときの内容のことなんだけど
タルト・ヴェロニカ
あっ、結局発表されなかったやつだよね
リードは内容の書かれている紙を私に渡してくれた
私はゆっくりと開ける
「好きな悪魔」
タルト・ヴェロニカ
⁉︎///
リードくんはちょっと顔を背けてた
シャックス・リード
ほんとは、その時言おうと思ってたんだけど…
シャックス・リード
好き…だから、付き合ってほしいなって…///
タルト・ヴェロニカ
……
タルト・ヴェロニカ
………えへへ
シャックス・リード
私は紙を口元に寄せて
タルト・ヴェロニカ
実は、私も同じこと想ってたりして
シャックス・リード
…⁉︎ほ、ほんと…?
タルト・ヴェロニカ
…うん
タルト・ヴェロニカ
でも、私、こういうの初めてだったから…
タルト・ヴェロニカ
ちょっと心配だったんだ。
リード、エリザちゃんみたいな子がタイプなんじゃないかーとか、もしかして戦う強い子って嫌いなのかなーとか
シャックス・リード
そんなことない!
タルト・ヴェロニカ
あはは、わかってるよ
リイン
…うん。嬉しい
シャックス・リード
じゃあ………
タルト・ヴェロニカ
でも、「借り物」じゃなくてちゃんと「貰って」ね
シャックス・リード
も、もちろん!

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