第6話

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2026/08/29 04:02 更新
らいと視点
あれから数日が経ち頭を撫でるだけを繰り返すうちに、ロゼは俺が腿を叩いて呼ぶと、大きな抵抗もなく膝の上に座るようになった
最初の夜のような強張りは薄れ、俺の胸に背中を預ける時間も長くなった
撫でられることへの羞恥は残っているものの、体は少しずつ、この位置を受け入れ始めとった

今夜は、そのひとつ先へ進めることに

風呂から上がったロゼを、俺は寝室のベッドの縁に座らせた
いつもならそのまま膝に乗せて髪を撫でる時間
やけど、俺はロゼの正面に立ち用意しておいた白い大きなTシャツを手に取った
俺の部屋着で、ロゼには明らかに大きすぎるサイズ
広げると、ロゼの上半身がすっぽり沈みそうなほどゆったりしている
らいと
ロゼ。今夜は、これ着てみよか
ロゼの視線がTシャツに吸い寄せられ眉が寄った
ロゼ
……それ、らいとのやつ?
らいと
うん。お前には大きすぎるやろ。それを、一枚だけ着せる
ロゼ
下着は?
らいと
そのままでええ。上だけ、これにする
ロゼの頰がすぐに赤くなった
意味は分かっている目だった
頭を撫でるだけの延長ちゃうくて赤ちゃんみたいな格好をもう一段階はっきりさせる行為だと理解しとる
それでも、すぐに「嫌」とは言わず唇を噛んで、視線を泳がせたまま、小さな声で返した
ロゼ
……変な感じ、しそう
らいと
変でいいけん一回だけ着てみ。嫌やったら、すぐ脱がせる
ロゼの部屋着の裾に手をかけると肩をすくめたが本気で払う力は入れとらん
ボタンを一つずつ外していくと、鎖骨から胸のあたりまでが徐々に露わになる
肩から生地を滑らせて上半身を裸にしたとき、ロゼは両腕で胸を隠すようにしたけんその腕を、優しく外側へ開いた
らいと
隠さんくてええ。今から着せるけん
ロゼ
見ないで……恥ずかしい
らいと
見んと着せれないやん。手、上げて
ロゼが恥ずかしそうに顔を背けたままゆっくりと両腕を上げた
俺は大きなTシャツを頭から被せた
白い生地が顔を覆い、一瞬だけ視界が消えたそのすきに袖へ腕を通し、肩に生地を落とした
明らかにサイズが合っていない
袖は手首まで完全に隠れ、裾は太もも半ばまで垂れ下がる
下着の上から着ているだけなのに、ロゼの体つきが子供のように小さく見えた
袖の中で、指先が生地を探るように動いている
らいと
どう?
ロゼは自分の袖をちらりと見て、耳まで真っ赤にした
袖口から指がほとんど見えないため裾を摘まんで、長さを確かめる。
ロゼ
…手、見えないし裾も長すぎ。これ、服っていうより……
らいと
毛布みたいやろ。それでええねん。似合っとるよ
ロゼ
似合うとか、言わないで。子供みたい
らいと
いいやん。今夜はこれで抱くだけや
俺はロゼの脇に手を入れて、抱き上げるように自分の膝の上へ座らせた
大きなTシャツの裾が、俺の腿の上に広がり布越しに、ロゼの体温が直接伝わってくる
下着一枚と、この大きいTシャツだけ
普段の部屋着より、距離が近い
ロゼは背中を俺の胸に預けて、小さく息を詰めた

いつもの位置なのに、今夜は感触が違う
俺はロゼの頭に手を置き、ゆっくりと髪を撫で始めた
風呂上がりの髪は柔らかく、指を通すたびに甘い匂いがする
もう一方の手で、円を描くように、ゆっくりとTシャツの上から腹を優しくさすると、ロゼの呼吸が浅くなっていくのが分かった。
ロゼ
ん……
らいと
痛いか?
ロゼ
痛くない。……ただ、子供みたいで、めっちゃ恥ずかしい。こんな大きい服着て、膝の上に座らされて……
らいと
恥ずかしがらんくていいけん。ロゼは何もせんでええ。俺が全部する
俺はロゼの髪を梳きながら、耳の後ろを指の腹でくすぐるとロゼの体が、微かに震えた
嫌がっているというより、慣れない刺激に反応している感じだった
Tシャツの袖の中で、指が小さく動いている
隠れた手が、何かを掴もうとしては、生地の中で空を切る
らいと
今夜は、このまま抱いとくだけ。頭、撫でて、お腹、さすって。それ以上は、せん
ロゼ
……本当に、それだけ?
らいと
それだけや。約束する
ロゼは何も返さずただ、俺の胸に額を寄せて、目を細めているだけ
耳は真っ赤なままなのに、体の力は少しずつ抜けていく
抵抗するでもなく、積極的に甘えるでもない
ただ、されるがままに、俺の膝の上で静かに呼吸を続けとるだけ
Tシャツの裾が、ロゼの太ももに沿って落ちている姿が、たまらなく愛おしかった
らいと
いい子やね
その言葉に、ロゼの体がまた微かに震えた

否定しない。かといって、素直に受け入れた顔でもない
ただ、撫でられるままに、熱い耳を俺の胸に隠しとる
俺が腹をさする手を止めずに続けていると、ロゼの呼吸が徐々に深くなっていった
そして最初の強張りが、ゆっくりと溶けていく
ロゼ
……らいと
らいと
ん
ロゼ
この服、脱がせてくれないの
らいと
今夜は、このまま寝よか。嫌?
ロゼはすぐに「嫌」とは言ってこなかった
しばらく沈黙してから、ごく小さな声で返した
ロゼ
……嫌、じゃない。けど…朝まで着てるのは、ちょっと…
らいと
ほな、寝る前に脱がせるけん今は、もう少しこのままでいい?
ロゼ
……うん
俺はロゼの髪に鼻を埋め、甘い匂いを深く吸い込んだ
大きいTシャツ一枚で、俺の膝の上に収まっているロゼ
まだオムツは出とらんしミルクも出とらん
ただ、服を一枚変えただけ
それでも、ロゼの恥ずかしさと預けてくる体の重さが確実に前の段階より深くなっている
らいと
いい子にしてたら、ずっと撫でてやるけん
ロゼは答えず、ただ俺の胸に顔を寄せた
Tシャツの中で、体温がゆっくりと沈んでいく感触を、しっかりと刻み込んでいた

頭を撫でるだけから、大きなTシャツ一枚で抱く段階へ
慣れた頃に、次を出せばいい
俺はロゼの柔らかな髪を、丁寧に、そして執拗に撫で続けた

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