ナデナデ
あぁ、この手が、、大好きだったんだ、僕は
ー数ヶ月後ー
あの日から毎日いろいろな思い出を作っている。
水族館や遊園地、おうちデート。
全ての思い出が僕にとってかけがえのない宝物となった。
そう言って、ベッドに押し倒される。
そうして僕たちは、また一つ思い出ができた。
目を開けるといつもの部屋。
でも,隣にふうまくんがいなかった。
そう思って覗いてみても誰もいなくて、
クローゼットには僕の服しかなかった。
ふうまくんのものが一つも無くなっていた。
嫌な予感がして家を飛び出す。
その予感が、、当たらないことを祈って。
少し歩くだけでも息が上がる。
きっと俺はもう、、長くないのだろう
最後に弱いとこなんて見せたく無くて家を飛び出してきた。
、、ごめんね、はるあ。
そして、目の前が真っ暗になった。
落ち着けるわけ、、ない、、
そう言いながらもマキの手は震えていた。
マキだって、不安なんだ。
年上の僕が、取り乱しちゃダメ。。
そして、思い出した。
僕たちが出会った、場所。
この恋の始まり。
無我夢中になって走る。
そして、そこには、、
倒れているふうまくんがいた。
ぎゅ、と抱きしめると、、
いつもの温もりはなかった。
何度名前を呼んでも、抱きしめてもキスをしても
ふうまくんが目を開けることはなかった。
そして、気がついた。
手に握られているものに。
恐る恐るとってみると、僕とのツーショット写真があった。
そして裏には
と言う言葉が書かれていた。
僕も、愛してるよ、、ばか、、
よくみるとふうまくんは指輪を握っていて__
それはふうまくんの左手の薬指についているものと同じだった
泣きながらその指輪を指にはめる。
少し上に上げてみるとそれは、キラキラと輝いていた。
そう言って最後に口付けをして、ふうまくんとお別れをする。
たくさんの思い出を胸に、今日からも僕はふうまくんのことを思いながら生きていく
“愛する狼、傷つく心”
fin.
ご愛読、感謝します











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!