あなた:『』
kzh:「」
同棲中
〜〜〜
『痛っ、あ〜…』
「なに、」
スマホを眺めていたzhが近寄ってくる。
『包丁で指切っちゃった』
「弱〜w、弱すぎんだろ人間」
『うるさいなぁ…あ、血ぃ出てきた』
チラっと、zhの方を見る。
『…いる?』
「……………イタダキマス」
数秒の間があったが、私の人差し指にちゅう、と吸い付く。
ピリッとした痛みが少しあるけど、それよりも、
(かわいい…)
「…ゴチソーサマデシタ」
『お粗末様でした』
『ご飯もうちょっとかかるから、ゆっくりしてて』
「おー」
その後のzhは、なんだか私の方を気にしているっぽくて
いつもより距離が近く、得をした気分だった。
あなたちゃんの痛がる声を聞いてすぐに来てくれるkzhいいっすよね
私は好きです
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!