第41話

今更だが戦闘表現が難しい
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2022/12/23 11:09
らっだぁside
失血がひどい。
目の前が霞む。
だが、それは相手も同じだ。
らっだぁ
…何か…前より、強くなってんな…?
ゾム
こっちの、セリフっすよ…!
二人共、満身創痍だ。
それでも俺は、気力だけで直刀を構え直した。
その時。
コネシマ
…ゾム‼︎
シャオロン
加勢するで‼︎
コネシマとシャオロンが、ゾムの隣に降りてきた。
…参ったな、これ以上は厳しいんだが。
ゾム
シッマ、シャオロン…
コネシマ
任しとき!
シャオロン
俺達が押さえるから、お前がトドメを…
ゾム
余計な事すんなや‼︎
いきなり、ゾムが二人を背後に投げ飛ばした。
コネシマ
うおっ⁉︎
シャオロン
何すんねん‼︎
ゾム
言ったよなぁ、「らっだぁさんはオレの獲物や」って!
ゾム
らっだぁさんはオレがやんねん、邪魔すんな!
コネシマ
おまっ、今そんな事言ってる場合じゃ…
らっだぁ
はっ、ははっ…なるほど?
俺は体制を整え、ゾムを真正面から見た。
らっだぁ
じゃあ、もっかい邪魔される前に決着つけないか?
言った瞬間、ゾムの顔がパッと輝いた。
ゾム
オレもそう思っとったんですよ‼︎




 
そして、俺達は同時に地を蹴った。
お互い、目の前の相手にだけ集中して。
らっだぁ
ゾムぅ‼︎
ゾム
らっだぁさぁん‼︎
ハルバートが、俺の腹を貫き。
直刀が、ゾムの首筋に叩きつけられた。
ゾムは悔しそうな…それでいて満足した様な顔で、地面に倒れ込んだ。
シャオロン
ゾム…ッ‼︎
らっだぁ
慌、てんなって…。峰打ち、だ…
俺も、もう限界だった様だ。
直刀が手から零れて、身体がぐらりと傾く。
誰かに後ろから抱き留められたと感じた後、俺は意識を手放した。
………………………………………………………
スマイルside
スマイル
…と言うことなんです。お願いします、力を貸してください!
俺は村の村長に向かって頭を下げた。
村長
そうは言ってもねぇ…
村長は難しい顔で腕を組んだ。
村長
あの旅団の人達には大きな御恩がある
村長
しかし、依頼書は大切に保管しなければならないもの
村長
あの旅団のメンバーじゃない君に預けるというのはねぇ
スマイル
分かっています。それでも、彼らを助けるにはこの方法しかないんです
そう、この方法しかないんだ。
何としてでも、この人を説得しなければならない。
…以前から、伝説の傭兵ペアの本はよく読んでいた。
彼らに憧れて、幼馴染の六人で旅に出た。
やっと会うことが出来たんだ、彼らの役に立ちたい…!
村長
…やっぱり、君に依頼書を預けることはできないよ
スマイル
ッ、そんな‼︎
村長
まあ待ちなさい。…「預けることは」できないと言ったんだ
村長は机の引き出しから、一枚の羊皮紙を取り出した。
らだ運営のサインと、村長のものと思しきサインが書かれている。
…依頼書だ。
村長
私も君と共に行こう。それなら大丈夫だろう?
スマイル
ありがとうございます‼︎
俺はもう一度頭を下げた。










待っててくれ、みんな。
雪国
村長さんはいい人でした。
雪国
それでは、また。

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