初めて入った生徒会室は広くて、
校舎内と同じく綺麗でオシャレな雰囲気
すぐそばのソファの端に腰を下ろし、
紅茶を入れてくれている叶先輩を
バレないようにそっと見つめる
器用に紅茶を入れる叶先輩の姿も
綺麗で、普段 簡単には見られない姿だろう
ちょっとした特別感に浮かれそうになり、
慌てて思考を追い払う
…調子に乗るな、私。
ティーカップをテーブルに置くなり、
そう言ってふにゃりと笑った叶先輩
なに、…なに、その顔。
たぶん、いや間違いなく初めて見た
その笑顔につい身体が固まる
隣に座って、こてん…と首を傾げるなり
上目遣いでこちらを覗き込んでくる
近い。距離が。
両手で赤くなった顔を隠すようにして
下を向いて言葉を続ける
顔を上げた先には、いつも通りに
微笑んでいる叶先輩
本人に伝えるのは恥ずかしいけど、
すでに気持ちが溢れて伝えてしまっている
今更 恥ずかしがったって仕方がない
にこり、と笑ったその表情。
いつも通りの笑顔だけど、
どこか遠慮がちで遠い感じがした
…駄目だ、迷惑をかけてしまっている
再び下を向いたことで、耳にかけていた髪が
はらりと落ちて頬を掠めた
その髪をすっと手ですくって
私の耳にかけ直す叶先輩の手に、
思わずビクリと肩を揺らすと
嗚呼、フラれる。
そう思いながら恐る恐る顔を上げると
突然のことに上手く頭が回らなくなる
なに、なにこれ…待って、
間違いなく、叶先輩にキスされている。
どうしたらいいのかわからず、
とにかく離れようと叶先輩の胸板を
押し返すも、ビクともしない
おまけに叶先輩の片手は
私の後頭部を押さえ、完全に逃げ場を失った
なんとか止めようと呼んでみるも、
その開いた口から半ば強引に
叶先輩の舌をねじ込まれる
何度も角度を変えて、
舌で歯列をなぞるような動きで。
じわじわと口内に熱が広がって、
どちらのものかわからない唾液を飲み込む
だんだんと苦しくなってきて、
生理的な涙が目に浮かぶ
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!