ピンポーン。
インターホンの音が家の中で響く。
とりあえず、ドアスコープから誰が来たのか覗く。
九十九『ぇ…、北斗?』
思わずそう呟いた。
わざわざ自分の家まで足を運んでくれて申し訳ないと思いつつ、ドアを開ける。
松村「お邪魔します。」
いつもより固めの表情だ。
松村「あのさ、賢人に話があって来たんだ。」
九十九『ど、どうしたの…?』
松村「…たまにでいいから、皆でここに来ていいかな?」
松村「もちろんバラバラの日もあるし、来ない日もある。」
松村「けど、賢人のことがずっと心配だから、定期的に来させてほしい。」
その言葉を聞いた瞬間、少し不安が和らいだ気がした。
今まで僕を支えてくれた6人なら、結構な頻度で来てもらっても迷惑じゃないと思えた。
九十九『…いいよ、っていうか来てほしい。』
涙目になるほど、安心感が凄かったんだ。
だって、北斗の視線は真剣であたたかいものだったから。
松村「よかった…、じゃあ、時々来るね。」
九十九『でもさ…、皆も忙しいでしょ?』
九十九『無理して来なくていいからね…!』
松村「うん、来れる時に来るよ。」
松村「約束。」
小指を絡めて、指切りげんまんをした。
九十九『(あは…っ、これしたの何年ぶりだろう。)』
明日も仕事があるから、北斗は帰って行った。
にしても、僕はいい友達をもったなぁ。
(グゥゥゥ…)
九十九『…あ』
結局昨日は泣き疲れて寝たから、何も食べてなかったんだった…!
それから、お昼ご飯を食べた。
ちょうどお米があったから、おにぎりにしてみた。
九十九『(美味しい…。)』
やっぱり僕は、おにぎりが大好きだ。
にしても、ふと思う。
お仕事辞めちゃったけど、稼ぐにはどうすれば…???












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!