夜、皆が寝静まった時間に台所へ向かった
スマホのライトで辺りを照らしながら歩いていた
スマホを持つ手がプルプルと震え出した
もう片方の手で抑え、深呼吸をした
真犯人を殺せば、罪を償える。許して貰える
今からする事は、正しい事だから
自分に言い聞かせるようにしながら、台所へ着いた
棚に手をかけ、包丁を取り出そうとした時
ニコニコと笑った彼が暗がりから声をかけて来た
1番バレたくなかった人がそこにいる
動揺が伝わってしまわないように、
なるべく落ち着いて返事をした
話題を変えようと思い、そう口にすると
彼は、ジッとアタシを見て言った
彼が立ち去った後、
アタシはしばらく台所で立ち尽くした
《咲希の部屋》
部屋に戻って来ても、アタシは眠れずにいた
罪悪感のせいか、恐怖心のせいか⋯
それを思いついたアタシは、すぐにベッドから起き上がった
そして、机のライトをつけて手紙を書き始めた
アタシの決意は、強く固まっていた
《翌朝》
咲希の方へ声をかけつつも、そうボソリと呟くと
母が心配したように言った
なんて話している間も、
咲希の部屋からは降りてくる気配が一切しない
痺れを切らしたオレは、
着かけていたジャケットをソファにかけ、咲希の部屋へ向かった
部屋の前に着き、再度声をかけた
ノックを数回鳴らしても、声をかけても返事は無く
後ろから着いてきていた母親に首を振るしか出来なかった
もう一度ノックして、部屋の中にいる咲希へ言った
やはり返事は無かった
仕方ないと思い、扉を開けた
部屋の中にいたのは
天井からぶら下げられたロープに首を掛け
宙ぶらりんとしている咲希だった
次回.もう何も無い














編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。