ある暑い日の夜、空襲警報か出た。
防空壕に着いたら、同級生達が騒いでいた。
楓は内心、思っていた。
案の定、大人達に叱られていて、本当に馬鹿だと思った。
季節は変わり、冬になった。毎日のように空襲警報がなる。防空壕は寒く、居心地が悪い。
だけど、そんな事言っている場合ではないのだ。
命を守るためには、どうしてもしないといけない事だったのだ。
だけどその度に楓は
いつもこのように言うので、お母さんは少し心配していた。でも一方で、こんな楓の一面もあった。
楓はもうすぐ5年生だった。それをとても楽しみにしていたのだ。
そんな楓をお母さんは微笑ましく見守っていた。
ーこの話が始まってから2回目の春が来た。
1945年、4月だ。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!