第5話

季節の変わり目
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2026/01/04 09:40 更新
ある暑い日の夜、空襲警報か出た。
防空壕に着いたら、同級生達が騒いでいた。
この子達、何をしているの?米軍に見つかってしまうでしょう。
楓は内心、思っていた。
案の定、大人達に叱られていて、本当に馬鹿だと思った。
季節は変わり、冬になった。毎日のように空襲警報がなる。防空壕は寒く、居心地が悪い。
だけど、そんな事言っている場合ではないのだ。
命を守るためには、どうしてもしないといけない事だったのだ。
だけどその度に楓は
なんで防空壕に逃げているの?お国の為じゃなかったの?
いつもこのように言うので、お母さんは少し心配していた。でも一方で、こんな楓の一面もあった。
来年うちは、5年生になるんじゃろ。楽しみじゃのう。
楓はもうすぐ5年生だった。それをとても楽しみにしていたのだ。
そんな楓をお母さんは微笑ましく見守っていた。
ーこの話が始まってから2回目の春が来た。
1945年、4月だ。

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