第15話

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2025/03/29 15:29 更新
このままだと私以外…あの2人にも被害が及ぶ。
そう思い、震える唇をなんとか動かしてこう言った。
あなた
…ちがう、
あなた
あの2人は悪くない…
そう呟く。
アルレッキーノ
アルレッキーノ
…ははっ
そう笑いながらペルヴィは振り返った。
アルレッキーノ
アルレッキーノ
その質問はまだしていない
アルレッキーノ
アルレッキーノ
私が聞いたのは嬉しかったかどうか、だ
ペルヴィは紅茶を混ぜながらそう問いかける。

その紅茶に映るペルヴィの目は全く笑っていなかった。
あなた
う…、嬉しくない、嬉しくなかった…
嘘はついていない。
嬉しいとは思わなかった。一度も思っていない。
アルレッキーノ
アルレッキーノ
そうか…
アルレッキーノ
アルレッキーノ
なら次は君が待ち望んでいた質問だ。
あなた
……
…怒ってるのかどうか分からない…。
けど、少なくともさっきよりは話せる。
アルレッキーノ
アルレッキーノ
君は、先程あの2人が悪くないと言ったな
あなた
……それがどうかした…?
アルレッキーノ
アルレッキーノ
なら、誰が悪かったんだ?
その一言でまた空気が重くなる。


早く答えないといけないはずなのに、
どうも答えが出ない。
そもそも、何が悪かったんだろうか。
アルレッキーノ
アルレッキーノ
答えられないのか?
アルレッキーノ
アルレッキーノ
なら五つ数えるだけの時間をあげよう。
5…か、
アルレッキーノ
アルレッキーノ
…5…
あの2人は悪くない。…なら私が悪いはず。
アルレッキーノ
アルレッキーノ
4…
私のどこが悪かったの?
…あれは単なる事故だった。だから…
アルレッキーノ
アルレッキーノ
3…。
あなた
わッ、
…何かが割れる音が響いた。
見ればティーカップが割れている。
アルレッキーノ
アルレッキーノ
これは失礼
アルレッキーノ
アルレッキーノ
驚かせたようだな
アルレッキーノ
アルレッキーノ
追加で3つ分時間をやろう
…あと5つ、

…どこで間違えたんだろう。
…何をして怒らせたんだろう…、
いや、怒らせた行動はあの事故…。

…あの事故の私の対応が悪かった…?
…あれ受け入れてしまった事が悪かったのか。

…ああ、分かった。
アルレッキーノ
アルレッキーノ
…8。
アルレッキーノ
アルレッキーノ
答えは出たか?
…此処で答えられなかったら二度と話せない。


喉に当たるカップの破片を見れば分かる。

ただ、怒っている理由を知るとこの行動が可愛く思えてきた。
あなた
…うん、出た
アルレッキーノ
アルレッキーノ
なら言ってみるがいい
あなた
…やっぱりあの2人は悪くないよ
アルレッキーノ
アルレッキーノ
…それだけか?
少しムッとした表情でこっちを見るペルヴィ。

その顔が可愛い。
行動ですら可愛い今、ペルヴィが作り出したこの空気ですら愛おしく思えてしまう。
あなた
焦らないで、ペルヴィ
ペルヴィの髪を耳にかけながらそう言うと、
心なしかペルヴィの表情も柔らかくなる。
あなた
ごめんね、私が悪かった
アルレッキーノ
アルレッキーノ
…ほう…どこが悪かったんだ?
あなた
ペルヴィを嫉妬させちゃった事
アルレッキーノ
アルレッキーノ
……
どの時点で嫉妬させたのかは分からない。
手当からか?あの事故からか?
それとも、最初からか。
けど、結局はこれが理由なんだろう。
アルレッキーノ
アルレッキーノ
…正解ではあるな
あなた
やっぱりね

そう言った次の瞬間、
ティーカップの破片は喉を離れた。
アルレッキーノ
アルレッキーノ
…やっぱりって…
あなた
冷静に考えたら普通に分かるよ
ペルヴィが私に怒る理由は片手で数えるほどしかない。

ペルヴィを嫉妬させた時、アルレッキーノと呼んだ時…まあそんなところだ。
アルレッキーノ
アルレッキーノ
…最初は冷静じゃなかったのか?
あなた
怖かったもん
アルレッキーノ
アルレッキーノ
まだ怖がっているのか?こんな長い間一緒に居るというのに
あなた
…死への恐怖は誰にだってあるの
…ペルヴィに殺されるのも悪くはない。

他の誰かに殺されるよりも良い。
あなた
それに、ペルヴィを1人にしたくないし
アルレッキーノ
アルレッキーノ
…それでこそ私のあなただな
かちゃかちゃとカップを片付けながら呟くペルヴィ。

アルレッキーノ
アルレッキーノ
ひと息ついてからバーベキューに顔を出しに行こう
アルレッキーノ
アルレッキーノ
君は元々茶葉を取りに来たのだろう?
あなた
あ、そういえば…
怖すぎて忘れてたけど…
確かに茶葉を取りに来たんだった。
アルレッキーノ
アルレッキーノ
これが片付いたら紅茶を淹れ直すよ
あなた
私が淹れてこようか?
アルレッキーノ
アルレッキーノ
いや、君はそこに座っていてくれ
そう指されたのはペルヴィの視界内にある席。

どこにも行かないように監視するとでもいうように、
そこを指定される。

…大人しく座っておこう。


紅茶を淹れる間もチラチラとこっちを見てくる。
溢れそうになる笑みを必死に隠しながら、
紅茶を淹れる様子を眺める。
アルレッキーノ
アルレッキーノ
…熱いから気をつけて飲むと良い
あなた
ありがとう、ペルヴィも安心してね
アルレッキーノ
アルレッキーノ
…私が?
あなた
何があっても私の隣はペルヴィだけだから
…そう。



私達は色んな人を受け入れる。
けど、君も私も受け入れてくれるのはお互いだけ。
アルレッキーノ
アルレッキーノ
…知っている
あなた
ならよかった
熱い紅茶が喉を流れているうちは、
怖いものなんて無い。
君が…ペルヴィが受け入れてくれているから。

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