今日は宮城県にお引越しの日。
今日で東京とはお別れか…。
たくさん嫌な思い出もあったけど、楽しい思い出も
たくさん詰まっていた。
それは、唯一、私の味方で友達でいてくれた衛輔君との思い出だ。
心が広くて男前で笑顔が眩しくていつも私を守ってくれた私のヒーロー。
衛輔君には感謝してもしきれないぐらい助けてもらった。身体的にも。精神的にも。
今までは衛輔君に助けてもらってばっかりだった。
明日からは衛輔君がいない生活。
耐えられるかな。肉体的にも。精神的にも。
強くなれるかな。衛輔君のように。
いや、強くなってみせる。
例えまた高校先で嫌われたとしても……。
一人で耐えてみせるんだ…!
〜〜in family restaurant
“私、此処から引っ越すんだ”
衛輔君はいつだって私に優しくしてくれる。
ほら、今だってそう。本当は卒業式の前日に
決まってたのに、今日まで黙ってた私を怒らない。
いつまでも衛輔君の優しさに甘えていては駄目。
私も強くならなきゃ。いつまでも君に守られる
弱い私でいたくない。
変わりたい、そんなきっかけを作ってくれたのは
衛輔君だった。
嬉しそうに、笑顔になる衛輔君。
良かった。嬉しそうな顔が最後に見れて。
何とか笑顔でお別れ出来そう。
それから雑談をして連絡先交換して
日が暮れ始めて来た頃。
とうとうお別れの時間が来てしまった。
お日様のような温かい笑顔。
この笑顔で私はいつも元気付けられてた。
もうこれからは毎日、この笑顔が見られないんだ。
上がっていた気持ちが一気に下がる。
急に私が喋らなくなったからか、心配そうな目で
私の顔を覗いてくる衛輔君。
急いで笑顔を作る。
これ以上心配かけちゃ駄目だ。決めたんでしょ、
強くなるって…。
頭では分かってるのに、困らせちゃダメって、
最後は笑顔でいるって決めたのに…。
どうして…、涙は止まってくれないんだろう。
ギュッ)
なんて、心強い言葉。
そう、やっていつも私を励ましてくれたね。
私のこと、信じてくれる人は現れるのかな。
「大丈夫」って言ってくれる友達が出来るかな。
不安だけど、衛輔君がそう言ってくれるなら、
信じて、みたい。
こうして再会の約束を交わし、衛輔君と本当の
お別れをしたのだった。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!