第5話

第3話 お別れ
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2024/05/19 05:00 更新
今日は宮城県にお引越しの日。



今日で東京とはお別れか…。



たくさん嫌な思い出もあったけど、楽しい思い出も
たくさん詰まっていた。



それは、唯一、私の味方で友達でいてくれた衛輔君との思い出だ。



心が広くて男前で笑顔が眩しくていつも私を守ってくれた私のヒーロー。



衛輔君には感謝してもしきれないぐらい助けてもらった。身体的にも。精神的にも。



今までは衛輔君に助けてもらってばっかりだった。



明日からは衛輔君がいない生活。



耐えられるかな。肉体的にも。精神的にも。



強くなれるかな。衛輔君のように。



いや、強くなってみせる。



例えまた高校先で嫌われたとしても……。



一人で耐えてみせるんだ…!



〜〜in family restaurant
夜久衛輔
鈴蘭!悪い待たせたな
双葉鈴蘭
ううん。私も今来たばかりだから
大丈夫だよ
夜久衛輔
そっか!良かった
双葉鈴蘭
急に呼び出してごめんね
夜久衛輔
良いって!暇だったし!
急用なんだろ?
双葉鈴蘭
…うん、ありがとう(ニコッ
双葉鈴蘭
あのね、衛輔君にどうしても
話さなければならないことがあって…
 “私、此処から引っ越すんだ”
夜久衛輔
はっ……?
双葉鈴蘭
唯一私の味方でいてくれた衛輔君に
どうしても話しておきたくて…
言うの遅くなってごめんね…
夜久衛輔
え?は?ごめん、頭が追いついてない
夜久衛輔
い、いつから…?
双葉鈴蘭
今夜11時に新幹線に乗って
東京を発つ予定
双葉鈴蘭
急で本当にごめんね…もっと早く言えば
良かったよね…
夜久衛輔
…いや、鈴蘭の所為じゃないし、
言ってくれてありがとな
衛輔君はいつだって私に優しくしてくれる。



ほら、今だってそう。本当は卒業式の前日に
決まってたのに、今日まで黙ってた私を怒らない。



いつまでも衛輔君の優しさに甘えていては駄目。



私も強くならなきゃ。いつまでも君に守られる
弱い私でいたくない。



変わりたい、そんなきっかけを作ってくれたのは
衛輔君だった。
夜久衛輔
何県?何高に通うの?
双葉鈴蘭
宮城県だよ。高校は衛輔君が前に言ってた
“堕ちた強豪 飛べない烏”の音駒高校の
因縁の烏野高校だよ!
夜久衛輔
っマジか…!!
双葉鈴蘭
ふふっ、案外早く会えるかもね
嬉しそうに、笑顔になる衛輔君。



良かった。嬉しそうな顔が最後に見れて。



何とか笑顔でお別れ出来そう。



それから雑談をして連絡先交換して
日が暮れ始めて来た頃。



とうとうお別れの時間が来てしまった。



双葉鈴蘭
衛輔君。今日まで私といてくれて、
守ってくれて本当にありがとう。
衛輔君と居れて楽しかった!(ニコッ
夜久衛輔
ッ、///
お、俺も鈴蘭と居れて話せて毎日が
楽しかった。こっちこそありがとな!
お日様のような温かい笑顔。



この笑顔で私はいつも元気付けられてた。



もうこれからは毎日、この笑顔が見られないんだ。



上がっていた気持ちが一気に下がる。
夜久衛輔
鈴蘭、?
急に私が喋らなくなったからか、心配そうな目で
私の顔を覗いてくる衛輔君。
双葉鈴蘭
あっ、ごめんね。何でもないよ(ニコッ
急いで笑顔を作る。



これ以上心配かけちゃ駄目だ。決めたんでしょ、
強くなるって…。



頭では分かってるのに、困らせちゃダメって、
最後は笑顔でいるって決めたのに…。
双葉鈴蘭
ポロポロ…
どうして…、涙は止まってくれないんだろう。
双葉鈴蘭
ご、ごめんなさ…ッ
ギュッ)
双葉鈴蘭
っ、え、衛輔くん…?
夜久衛輔
大丈夫。
夜久衛輔
俺がいるから。離れてても鈴蘭に何か
あったら何処にいろうが駆けつけて
みせる。例え、全人類が敵でも俺だけは、
俺だけはずっと鈴蘭の味方だから。
夜久衛輔
でも、鈴蘭は優しいからきっと
鈴蘭を守ってくれる奴が必ず現れるよ
夜久衛輔
だから安心して行って来い(ニカッ
双葉鈴蘭
っっ…!!
なんて、心強い言葉。


そう、やっていつも私を励ましてくれたね。


私のこと、信じてくれる人は現れるのかな。



「大丈夫」って言ってくれる友達が出来るかな。



不安だけど、衛輔君がそう言ってくれるなら、
信じて、みたい。



こうして再会の約束を交わし、衛輔君と本当の
お別れをしたのだった。

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