少し走って立ち止まる。
女ってバレないようにしないと……
本気出して持ってた予備服に着替えた。
↑こんな感じ
バイク持ってくれば良かった……
ブォン
振り返るとバイクに跨がる三ツ谷君がいた。
…これはぁ、否定した方がいいのか……や間違っては無いんだけど…まいいや!
てか私の《調律者》の権限を使ったって無罪にはせずとも留置期間をもう少し短くする事だって出来た筈…!!
……たまに真面目になるんだよなぁ
おっとまだ続いてた。
__欲深い人間が!!!!
辺りを見回した三ツ谷君が何かに気付く。
目に入るのは派手な見た目のバイク。
同時刻
其処には天に濡れ、憎悪と決意の入り交じった瞳をしたぺーやんがいた。
道中歩きながら三ツ谷君が教えてくれた。
持っていた傘をエマに差し出し、
そしてぺーやんに向き直った。
首を回しながら近付くドラケン。
ジャッ ジャッ ジャッ
複数人が此方に向かってくる足音に、ドラケンは気付かない。
雨音がその時だけ、やけに大きく聞こえた。
.
その声が聞こえ、後ろに振り返った時にはもうすでに、バットを振っている男の姿。
ゴッ
鈍い音が響いた。
もう始まってるはず…ってこれどこに行ってんの!?(←知らずに着いてった人。)
いやもう絶対始まってる!
と指で示す。
呑気!!
死体の山…じゃなくて塵の山……
ドラケンは多数相手に一人で戦っていた。
顔を見ると頭から血を流していた。かなり重症だ。
エマちゃんが泣いている。
三ツ谷君が叫ぶ。
「弐番隊隊長の三ツ谷だ。」
「強ぇぞ。」
群衆が口々に言う。
私は近くによって支えた。
そういうとドラケン君は嬉しそうにニカッと笑い
「てめぇら二人で敵うと思ってんの?」
.
バンブー ババンブー
誰が来るのか察したのか、
二人の表情が明るくなった。
反対に、愛美愛主とぺーやんの顔には驚きと動揺、少しの不安が現れていた。
その時、
ズザアアアッ!!!
一台のバイクが乱入してきた。
.
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。