菓子視点
まだ、少し賑やかな図書室の端。
勉強している私たち。
…それにしても、驚いたわ、
…この人が、みぞれさんに教えているなんてね
いや、偏見…とかじゃないわよ?
まぁ、異質な光景よね、
学年が上の人に教えているのですもの
何か、嫌な気配が背中を伝う
…あまり、考えすぎないようにしましょう
…顔を上げると、前に座る茶子とガンマスさんが話している
…気分が良くはならないし、その感情の逆を行く
私が愛してはいけないから。必死に隠して、
なんて声が、脳に響いて離れない。
お薬みたいに摂取して、
それでも摂りすぎは身体に良くなくて
でも口に入れたまま飲み込んだ。貴方の嬉しそうな声
…私には、そんな声で喋らないというのに。ね?
狂った思いが脳内を駆け巡る
いや、いやいやいやいや
驚いて、立ち上がってしまった。
理由を付けるために、お手洗いへと向かう
鏡に移った私の顔は、歪んでいて、
無理に笑った私の顔は、お世辞にも綺麗とは言えなくて
…あぁ、嫌になる。
私のことも、茶子のことも、あなたのことも
帰ろう。
図書室に、帰らないと…
向かう、廊下。
出会う、貴方。
…変なのは、貴方も同じね
近づいてくる、貴方を。
あなたの腕を掴み、袖を捲り上げる
反射的に、貴方は腕を振り払い後ろへ下がる
…私は、茶子が1番であり、愛している…わ
だから、彼女に近づく人のこと、
知ってないといけないでしょ?
貴方の傷だらけの腕を見つめながら、発した言葉は
そのまま、届くはずもなく、
急に、人が変わったように叫ぶ貴方は、
叫ぶ彼の瞳は、私を捉えさらに鋭さが増す
その瞳は光輝き私に刺さる。
それでも、ここで足を止める訳には行かなかった。
ブレーキは壊れたまま、足は進んで
これは、事実。
事実をぶつけて壊すことが、
何よりも議論で重要なことなのだから
階段の音が、この場にそぐわぬ軽快なステップで鳴り響く
誰が来ようと、興味はない。
だけど…今はただ
座った彼が、頭を埋めた、その時。
ある1人の少女が、手を差し出した
綺麗な白髪を揺らし、
救いの手を差し伸べる様子は…まるで、天使のようで


















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。