… なんで 、ここに .
涙でぼやける視界の中で 、
会長以外 、何も 、誰も見えなくて .
いや 、恋のフィルターとかじゃなくて
物理的な意味で .
私だって鈍感な女じゃないから 、分かる .
守ってくれてるんだ 、
男子生徒たちから 、私を .
戸惑って 、何も出来ずにいれば 、
早く 、と視線で促されて .
従うほかにすることがないから 、
目をつぶって 、両手で耳をおさえる .
…… 微かに 、会長と彼らの
話し声がきこえて 、
でも 、何を話しているかは分からなくて .
次に目を開けたとき 、そこにいたのは
王子さまみたいな酷く優しい笑みを
浮かべた生徒会長 だけ .
その宝石みたいな美しい瞳に映る
心配の色の裏には 、
真っ黒な 、底の見えない闇があって .
… うそ 、会長が追い返したくせに .
隠せてると思っているのか 、
ただにこやかに微笑むだけの彼に
追求するのは辞めておこう 、と
口をつぐんで .
瞬きをして 、次に瞳が絡んだとき 、
照明に反射するその空色には 、
一切の曇りがなくて 、綺麗で 、綺麗で .
ペットボトルの水とともに渡されたのは 、
発情期 用の抑制剤 .
α である会長が
薬を常備してるはずがないから 、
私のために取りに行ってくれたんだ .
そう気付いて 、その優しさで
恐怖で萎縮していた心に
温かい光が射し込んでいく .
蜂蜜みたいに甘くとろけた髪が
風に揺れて 、乱れて .
足並みを乱したその髪を
耳にかける姿さえ 、絵になる彼を .
Ω の私を 、
襲うでも 、冷たく扱うでもなく 、
春の爽やかな風のように 、
温かく接してくれる彼を .
少し 、ほんとに少しだけ 、
そう思った .
3/28 17:17 微修正 .
なのの小説はこの世の至高を
コトコトじっくりと煮詰めたスープの
ようなものだと思っています … 😌(?)
hsrb さんに迫られたい方必読ですよ 🤝🏻🤝🏻
こーれめちゃ良いです … 🥹🥹
lrn さんのヤンヘラ具合と性欲度が
えげつなくって … 🫢♡
愛読してますぜひー❣️❣️













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!