第99話

第五章【ドクズな俺と弱気な俺様】(非)日常編①
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2026/02/18 12:03 更新
更科雨音
更科雨音
……なんだか、全部じゃないけれども、すべて思い出したよ。
更科雨音
更科雨音
本当は…ぼくが色々………ここの整備をしていたんだけれども…………
更科雨音
更科雨音
でも、一切黒幕とは関わっていないよ。
アーサー・キャラハン
アーサー・キャラハン
つまり…俺たちが目覚める前に、更科さんは黒幕に操られていた、ということか?
俺はそう更科さんに尋ねた。
更科雨音
更科雨音
うん、きみの通り。
ルナリア・パラセレネ
ルナリア・パラセレネ
そのようなことがあったんですね…とても、何と言い表せばよろしいのでしょう。
ルナリア・パラセレネ
ルナリア・パラセレネ
とりあえず、貴方の記憶が戻ってきてくれて、私は嬉しいですわ。
こうして、更科さんは笑顔でお礼を言った。

更科さんの記憶が戻って来て、本当に良かったと思う。

でも……
学級裁判室外
響羽_奏@そう_
響羽そう
えっ………まだ更科の、記憶の取り戻しに納得できない?
アーサー・キャラハン
アーサー・キャラハン
そうだ。更科さんはさっき、”本当の黒幕を見た”って言っていただろう?
アーサー・キャラハン
アーサー・キャラハン
だから、もう少し鮮明に……
響羽さんは、あきれたような顔をして、
響羽_奏@そう_
響羽そう
だから……アーサーがひとまず先に、未来を見たほうが早いんじゃないのか?
と話した。

未来…黒幕がわかる未来は…遠いのか、もしかしたら近いのか。
アーサー・キャラハン
アーサー・キャラハン
響羽さん。俺は普通に未来を見ることはできるが、そう簡単に遠い未来は見えない。
響羽_奏@そう_
響羽そう
一か八かでやってみろ。もし見えたなら、すぐに共有してくれ。
アーサー・キャラハン
アーサー・キャラハン
………分かった。じゃあ、見えても、見えなくても、未来を見てみる。
そうして、俺は目を閉じて、未来を眺めた―





???
ねぇ、ニィ…これで本当にいいの?死んじゃうんだよ…?
???
やめて、ねぇ…ニィにはまだ別の未来があるはず……!!!
???
………ごめんね、アーサー君。
アーサー・キャラハン
アーサー・キャラハン
……………………
響羽_奏@そう_
響羽そう
…………………おい、アーサー。アーサー?
何だ、この未来。

どうして、俺は”心の声”まで聞こえてくるんだ……?
響羽_奏@そう_
響羽そう
アーサー…………急に座り込んで、どうしたんだ?
アーサー・キャラハン
アーサー・キャラハン
……………どうして、こんな未来があるんだ……………??
アーサー・キャラハン
アーサー・キャラハン
分からない……………どうして俺は……………!!
響羽_奏@そう_
響羽そう
やめろ、アーサー!!!
突然、響羽さんが怒鳴った―

俺は一瞬で、元の場所に戻った感覚がした。
響羽_奏@そう_
響羽そう
………何が見えた?教えてくれ。
響羽さんは落ち着きを取り戻し、俺に尋ねる。
アーサー・キャラハン
アーサー・キャラハン
………それは、鮮明じゃなかったけれども、よくない未来だったのかもしれない。
アーサー・キャラハン
アーサー・キャラハン
この俺と、誰かと争う未来が見えたんだ。ここから、とても遠い未来のような…
響羽さんは、
響羽_奏@そう_
響羽そう
なるほど、遠い未来を見ていたのか、アーサー。
と、いつもの冷静さで返事をした。

それに続けて、
響羽_奏@そう_
響羽そう
どうにか、この未来を変えるべきだな、アーサー。
響羽_奏@そう_
響羽そう
きっとすぐに変わると思う。アーサーなら、この悪夢のような未来を絶つことはできる。
と話す。

でも、こんな俺になんか未来を変える力なんてない。

どのような未来が映されたって、これが正しい結末だから。
アーサー・キャラハン
アーサー・キャラハン
でも、未来なんか変えることなんてできない。
アーサー・キャラハン
アーサー・キャラハン
これから先、きっと変わらないと思うんだ…あの未来の地点まで。
響羽_奏@そう_
響羽そう
そうなのか、アーサー。ただしかしだ。
響羽_奏@そう_
響羽そう
お前の未来について鮮明に分かってはいないが、きっと変えられるんじゃないのか?
響羽_奏@そう_
響羽そう
未来は変わる、という意識を持ってみたらどうだ…?
意識か………

これなら、きっと悪い未来は変わるのかもしれない。
アーサー・キャラハン
アーサー・キャラハン
アドバイスありがとう、響羽さん。
アーサー・キャラハン
アーサー・キャラハン
どうにかこの俺で、さっきの未来を変えて見せるんだ……!!
俺は呼吸を整え、学級裁判室から退出した。

その時、響羽さんが俺に、
響羽_奏@そう_
響羽そう
きっと、この学園をより良い方向に向かわせてくれるのは、アーサーだけだから…
と、ギリギリ聞こえる声で呟いた。

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