セラが行ったのを見届けて , お弁当を広げる .
ミニトマトを1つ口に入れて飲み込んだが ,
食欲がなくて , 結局片付けてしまった .
昼休みの間だけでも, と机に突っ伏す .
セラ…? なんで…?
なんとか顔をあげて , 黒板の上の時計を見ると ,
まだ15分しか経っていない .
なんなら5限が始まるまであと30分もある .
言われた言葉の意味を咀嚼する前に ,
前髪を少し避けてセラの手が私のおでこにくっついた .
あったかいな
抵抗する体力すらなくて ,
支えられるがままに席を立った .
保健室のベッドに半ば倒れ込むようにして寝ころぶと
一瞬にして意識が飛んで眠りに落ちた .
いつの間にか閉まっていたカーテンが控えめに開いて ,
目が覚めると , 保健室の先生が顔を覗かせた .
なんとか身を起こすが , あまり良くなった気はしない .
強いて言うなら喉の痛みがマシになって
頭痛がひどくなったぐらいか .
うん , プラマイゼロ…? なんならマイナス .
先生に体温計を手渡されて , 脇に挟む .
体温計の先って冷たくて火照った体にはちょっと痛い .
ピピピ…ピピピ…
また熱上がってるし…最悪 .
「 今から出張なのよねぇ… 」
と困った顔をする先生 .
声もまともに出なくなって辛い…
帰れそう , とかじゃなくて帰らないといけないんだけど
途中で死んでるかもな .
え………………?
気付いたらセラと一緒に駅に向かっていた .
手を繋いでるのは本当になんでか分からないけど ,
それを考える気力もなかったので気にしないことにした .
荷物を持ってくれて ,
さりげなく車道側も歩いてくれている .
モテるんだろうな .
仲良くなったばかりなのに優しくしてくれるセラに ,
情緒が不安定なのかじんわり目が潤んだ .
車内は空いていたので2人で並んで座る .
椅子に座っても、繋がれた温かい手は離されなかった .
おさしみさん さん スポラありがとうございます!!🤍
体調不良チャプ書いてたら
まさかの作者が風邪引いてしまったので更新減ります🥲🥲











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!