ないこ.side
どっちなのかな…
もちろんあなたには思い出してもらいたい
でも、同時に初兎ちゃんのことも思い出しちゃうじゃん…
俺だけ思い出してくれる
なーんて無理か、
こんな事を考えているとあっという間に初兎ちゃんの家の前に来ていた
“あなた”にあうために
震える手でインターホンを押す
緊張してる俺の心を急かすように
想像していた倍以上の早さで扉が空いた
てっきり初兎ちゃん頑張って来ると思ってたら
一番会いたいけど
会いたくない人、あなたが出てきた
少し驚いたような顔をしたあと
彼女は笑った
笑ってた
けど、赤の他人を見る目だった
突然頭を抱えた
なにか苦しんでるように見えた
でもそれは一瞬だけだった
まっすぐ俺を見て
さっきとは違った顔で笑った
あなた.side
思い出した
ないくんは
まだ、初兎くんとの関係はわからない…から………
でも、
これはきっと確かだ
“ ないくんが、私の恋人だったんだ ”
だからきっと思い出せたんだ………!
そう思った途端視界がぼやけた
ううん。彼の瞳が不安げな色をしていた
じーっと私を見る初兎くん
それは、絶望の色に染まった顔だった

ありがとうございます!!✨












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!