第22話

満月の夜 Part3
257
2024/11/07 16:19 更新
らっだぁ
なぁゾム。俺にこんなことさせるなよ。
ゾム
ぐっ、、、。
らっだあの鋭い爪に、鮮血が滴る

ゾムの左腕はもう機能しないのか、力なく垂れ下がる
あなた
ゾム!!!
ゾム
あなた、、、!?
らっだぁ
あれー?まだ逃げてなかったんだ、、、って、何それ?
らっだぁはあなたが抱える弓矢を指差す
あなた
ゾムから離れてっ!!じゃないと撃つ!!
らっだぁ
あはは!そんなしょぼい武器で俺に勝てると思ってんの?
あなた
、、、嘘は言わない。貴方を怪我させたくないけど、ゾムを守るためなんだから。
らっだぁ
、、、うざいね、君。
ゾム
やめろ、、、!!!
らっだぁ
本当にうざい。君もゾムも。なんでこんなチンケな人間にゾムはご執心なの?
らっだぁは人間の姿へと戻ると、そのままゆっくりとあなたに近づく
らっだぁ
ねぇ、教えて??なんで??
あなた
、、、。
らっだぁ
だまってちゃあ分からないでしょ。、、、君が教えてくれないなら、ゾムに直接聞くしかないかあ。
らっだぁは力なく倒れ込んでいるゾムへと踵を返す
あなた
ち、近づくなって言ってるでしょ!!
らっだぁ
もういいって、そういうの。
らっだぁはゾムの手首を掴んで軽々と持ち上げる

ゾムはすでに身体がボロボロで、苦悶の表情を浮かべている
らっだぁ
ゾムゥ?お前は利口なやつだよな?
ゾム
、、、はっ、死ねカス。
らっだぁ
、、、あはは、そっかそっか。わかった。
らっだぁはにこやかに笑うと、ゾムの首を締め上げる
ゾム
がっ、、、!!
らっだぁ
お前が最後、おれ側についたら助けてやってもよかったのにねえ。せめて俺の手で殺してやるよ。
あなた
やめて!!!
らっだぁ
あのさあ、俺がお前なんかの言うこと聞くと思う?ゾムを狂わせたのだってお前のせいだろ?
あなた
ちがう、、、ちがう!!!
らっだぁ
何が違うんだよ。ゾムのことを想うなら、もう放っておいてくれる?そもそも人間食わないでいて、人狼が長生きできるわけないでしょ?
あなた
、、、!?そんな、、、。
らっだぁ
わかった?分かったなら次お前殺すから、そこで待っててね。
あなた
、、、ううん、だとしても、ゾムは殺させない!!
あなたは弓矢を再び構えてらっだぁに狙いを定める
らっだぁ
だぁかぁらぁ、無駄だって。普通の弓矢が俺にダメージあると思う?
あなた
あなたにはこの弓矢、普通のものと同じに見えているのね。
らっだぁ
はぁ?
あなた
この弓矢はね、私の父が残してくれた大事なもの。
太陽に照らされて、矢尻がきらりとひかる
あなた
私の父は人狼を専門に狩人をしていたの。この弓矢は特製のもの。人狼であれば一撃で仕留められる毒が仕込んである。
らっだぁ
、、、へぇ、そうなんだー。で?
あなた
、、、で?
らっだぁ
いや、そんなハッタリ誰が信じるの?そもそもそんなに震える手で俺が狙えるとも思えないけど。
あなた
言ったでしょ、嘘は言わない。
らっだぁ
じゃあ撃ってみろよ!!!早くしないとゾムが死ぬぞ!!??
らっだぁは再び人狼へと姿を変える

ゾムはすでに意識が朦朧としていて、あなたの声が届いているかも分からない
らっだぁ
イライラすんなぁ!!??先にお前から殺してやろうか!!!
ゾム
、、、に、、、げ、、、。
あなた
ゾムを傷つける奴は許さない!!くらいなさい!!!
カシュンッ

あなたが放った矢は真っ直ぐにらっだぁへとむかっていく

しかしわずかに軌道がずれて、肩を掠めて飛んでいく
らっだぁ
ははっ!やっぱり下手くそだなぁ。何を一撃で葬るって?
あなた
、、、、、、、、、。
らっだぁ
おい、きいてるのかあらかあ?られ?
らっだぁはその場に白目を剥いて倒れる

あなたは慌ててゾムへと駆け寄る
あなた
ゾム!ゾム!!!
ゾム
ぐっ、、、。
あなた
すぐ治療するから待ってて!!医療キット持ってくるから!!!
ゾム
なに、、、したん?あいつに、、、。
あなた
、、、毒、だよ。
ゾム
ど、く、、、?
あなた
うん、人狼を確実に殺すための毒。お父さんが残してくれたものの中にあったんだ。
ゾム
そう、か、、、。死んだんか、あいつ。
ゾムが深く息を吐く
あなた
死んでないよ、あの人。
あなたがそう呟くと、ゾムは驚いて再びあなたを見る
あなた
私はお父さんが好きだけど、人狼を殺すことはよくないと思ってる。だから、あの毒には即死する成分を打ち消して、ただの気絶するぐらいの効能にしてる。
ゾム
なんでや、、、?だってあなたの父ちゃんは、、、
あなた
そう、人狼に殺されたよ。
あなたは少しだけ悲しそうな顔をしつつ、しかしゾムにそんな顔を見せまいと笑顔を作る
あなた
しかたがないよ、それだけお父さんは人狼をたくさん殺したから。因果応報ってこと。みんなにはみんなの正義がある、私たち人間にも、人狼にも。
ゾム
あなた、、、。
そうしてあなたはゾムを支えながら家へと戻るー

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