あなた side
雄大の話を聞いて思ったことは
雄大が今心から楽しそうにしているのは
辛いことを乗り越えたからなのだろう
そして、私に音楽の世界に来てほしいと
本気で思っているのも伝わってきた。
何より雄大の過去が他人事のように思えなかった
何も覚えてないくせに心が痛んだ
それに私の歌が雄大にちゃんと届いていたんだと感じた
社長さんも良い人そうだし
少しだけ話をしてみてもいいのかな
なんて思ってしまっている自分がいる
確かに怖いけど
事務所に入って少しでもいろんな人に再生されて
私みたいに苦しんでいる人が
私の歌を聴いて救われていれば
どれだけ嬉しいのだろうと感じた
そういえば昨日動画に新しいコメントがついていて
[ 俺の中で崩れていたパズルのピースが少しだけど取り戻された気がする]
と書かれていた。
そのコメントを見て
私は少し心が落ち着いたのを思い出した。
あなた『わかった。とりあえず明日の放課後は行ってみることにする』
雄大「ホンマに!よかった。」
あなた『でもまだやるって決めたわけじゃないし、断られるかもしれないし、話だけでもってことで』
雄大「わかってるって、でも来るってことは積極的ってことやんな」
あなた『まあそうかもね』
雄大「じゃあ明日の放課後な。あ、おばあちゃんも一緒にって」
あなた『わかった。言っとく』
雄大は私が行くと言った瞬間に
いつもの明るさを一気に取り戻していた。
やっぱり雄大はこうでなくちゃ











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。