西谷side
もうなんだか頭に何も入ってこなかった。
夜月さんが帰るときに質問あるか聞かれたけど色んな意味であり過ぎて頭を抱えていた。
お礼、言えなかった。
木「夜月さんに、ありがとうって言われた…!」
成「単純だな~」
田「しかし美しかったぜ夜月さん!俺んちで勉強会したこと自慢できるぜ!!」
縁「自慢してどうすんのさ。」
そんな会話なんか俺には半分しか聞こえていなかった。
微かに香った花のような、そして少し笑った気がしたあの顔が頭から離れない。
縁「……おーい西谷。」
西「…ん?」
田「聞こえてはいるみたいだな。」
縁「重症だな~」
いや、俺は別に好きとかそういうのじゃなくて、単に色々と気になるのが本音なのかもしれない。
未だに謎が多い夜月さん。
縁「というかさ、浮かれてるとこ水を差すようで悪いんだけど…」
浮かれてはいない、つもり。
縁「夜月さんが言ってたろ。「関わる期限はテストが終わるまで。」って。」
俺はハッとして。そうだ、こうやって勉強教えてもらうのも、期末テストが終わったら…
縁「テストが無事に終わったら合宿には参加できるけど、夜月さんとの関わりはそこまでだぞ。」
元々人と深く関わろうとしない夜月さん。何でだかは知らないけど、人と距離を置いている。
テストが終わったら…
田「もう、今まで通りじゃねぇのか…」
せっかく会話するようになって、少し距離が縮まったかと思ったのに。
木「あのさ、俺ちょっと思ったんだけど。」
田「あ?」
木「夜月さんって、何でいつも哀しそうな顔してんだろうな。」
心臓が、大きく跳ねた。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。