光が収まり、手にあるものを見る。
銀色の、片手剣だ。持ち手には青色の宝石が埋め込まれている。
そしていつの間にか、着ていたはずの制服は騎士のような衣装に変化していた。
黒いグローブに、中世ヨーロッパを彷彿とさせる深緑色の軍服と黒いマント……
何故かハーフパンツだし。あとガーター付きのハイソックスとブーツ。
妙に身体に馴染むけど、それが逆に心地悪い。
相手を見据えると、ゲームのパラメータのようなものが相手の隣に浮かんで見えた。
さっきまで見えなかったのに……
まさか、「変身」したら見えるようになるとか……?
パラメータには
適正属性 爆裂
TMP 420000
魔法シンクロ率 34%
それだけが表示されていた。
相手の目線を追い、自分の頭上を見ようとしたけど、すぐに爆風で押されてしまう。
その時、アナウンスが流れた。
見知った先輩の名前が聞こえた。
何がどうなってるかはもう分からない、理解する気すら失せた。
やるしか、ないんだ。
片手剣の見た目は何も変わらないが、何かが決定的に変わったのがわかる。
さっきよりも剣が心地良いかもしれない。
逃げようとした相手を追い、その頭頂目掛けて、俺は剣を振り下ろした。
どうしてもリョーマくんを叫ばせてしまう悪癖が……クールな子が尋常じゃないくらい焦るのが好きです










編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。