俺は目を覚ます
目の前にはあの子が居る
甘い笑顔はこっちまで
笑顔になりそうだ
周りを見てみると
どうやらここは図書館、
学習室の中といった所だ
恐らくここは二階なのだろう
吹き抜けた下の方から
読み聞かせをする女性の声が聞こえる
声は抑えれていたが
その声に大きく心が
奮い立たせられる
......大分、飛躍したが
恐らく、彼女と俺は
恋人の関係だったのだろう....
何故か彼女の顔は曇って見える
彼女の異変に俺は何かしら
検討がついているようだ
世界に歪みが入ったかと思うと
また、あの場面に戻った
謎の言葉に俺は戸惑いを隠せなかった
俺は一周まわって
落ち着きが出てきた
これは恐らく夢か
何かなのだろう
やけにリアルだ、
地面の敷石の感触
俺に向けて発せられる人々の声
....冷静に戻っても
やはり、夢は終わらない
何故、自分自身を客観的に
批評できる幽霊のような存在になれたのか
.....俺の分身がまた何か
喋っている
そろそろ自分自身にさえも
嫌気が差してきた
そもそも、この夢は
俺に対する描写が間違っている
俺はこんな
投身自殺なんて
そんな事するような人じゃない
そんな事できない
の方が合っているだろう
なんと言ったって
俺は大の怖がりだからだ
死なんて、先の見えない怖い事を
俺にできるわけない
そんな事より
早くさっきの場面に戻ってくれないか?
彼女の笑顔をただひたすらに
眺めていたい
それだけで
俺はどんな巨悪にも
立ち向かえる気がする














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!