【京本side】
教室に戻ると案の定先生がいた。
樹先生。
樹 「きょも、お話しよっか。」
俺は怖くて心が震えた。
なんとも言えない怖さ。
((バレた、バレてしまった。どうしよう、何を話されるんだろう フォローされてしまうのかな、このことは親に言わないで欲しい あれなんでこんなに汗かいてるんだ?そもそもなんでこんな早くに話が回るのか?))
樹 「きょも?」
京 「はっ……い」
樹 「そこ、座って。」
京 「…はい」
樹 「…そんなに固くならなくていいよ。」
「…大丈夫。俺はきょもが誰をすきだろうと否定しない」
京 「は…い」
違う。分かってない。俺はおかしいんだ。
先生をすきになるなんて、先生を好きになって全部妄想して。
ハグとかキスとかそんな生ぬるいものじゃ足りなくて。
…こんな冷たい空気が嫌いで。
樹 「今色んな先生が対応してくれてるから大丈夫だよ。」
「アイツらは絶対俺が叱るし、なんなら俺じゃなくて学年主任の先生直々に話が下るから」
そんなのどうでもいい、俺は彼にバレてしまった。男が好きだって。
絶対心の中で対象外にされた。
ただでさえ男という不利なものを背負っているのに良くない意味で意識をされて、区切られて、変にフォローされて。
樹 「大丈夫だよ。」
ギュッ。
((やめて。やめて。やめろ、やめろ……))
((抱きしめないで、優しくしないで。俺が、壊れる…))












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!